
弁護士 有田勝浩
ART法律事務所 代表弁護士
所属 :第一東京弁護士会
登録番号:第36433号
ART法律事務所は、SNS型投資詐欺の被害に遭われた方の救済を使命として、詐欺被害の撲滅に取り組んでおります。

弁護士 有田勝浩
ART法律事務所 代表弁護士
所属 :第一東京弁護士会
登録番号:第36433号
ART法律事務所は、SNS型投資詐欺の被害に遭われた方の救済を使命として、詐欺被害の撲滅に取り組んでおります。
SNSで知り合った相手から「富士山の愛」というデートクラブを案内され、支払ったお金が戻ると説明されたまま、送金だけが積み重なっていないでしょうか。
案内されたページを開こうとしても何も出てこない。担当者にも連絡がつかない。そうした状況で、この記事をお読みの方もいらっしゃると思います。
当事務所が2026年8月9日に h5.in-japan.jp を確認したところ、ページが表示されないというより、ホスト名そのものが引けない状態でした。
ドメインの登録情報を調べても、登録の記録自体が見当たりません。
あわせて、マッチングアプリの業界団体が、自らとは無関係の事例として「富士山の愛」という名称を挙げていることも分かりました。
本記事では当事務所が確認できた事実だけを並べたうえで、いま何を手元に残しておくべきか、そして送金の手段ごとに返金の見通しがどう変わるのかを整理します。

- 運営者を示す表示は、公開情報から確認できません
- ドメインの登録記録そのものが見当たりません
- マッチングアプリの業界団体が無関係だと表明しています
- 銀行振込であれば、口座を手がかりに動ける場合があります
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富士山の愛(h5.in-japan.jp)とは|公開情報から分かること
富士山の愛は、交際相手を紹介する会員制クラブという触れ込みで案内されていた名称です。示されていたアドレスは http://h5.in-japan.jp でした。
まず押さえておきたいのは、このサービスについて公開されている情報が、現時点でほぼ何も残っていないという一点でしょう。
誰が運営していたのか、どこに事務所があったのか、問い合わせ先はどこか。いずれも公開情報から追う手がかりが見当たりません。
サイトはすでに閲覧できない状態です
当事務所が2026年8月9日に案内先のアドレスへアクセスしたところ、次の画面が表示されました。

表示されているのは「このサイトにアクセスできません」というメッセージと、DNS_PROBE_FINISHED_NXDOMAIN というエラーコードです。
これはサーバーが止まっているのではなく、そのホスト名が存在しないことを示すものにあたります。サイトの中身を見に行く手前の段階で、行き先が失われている状態です。
利用規約も料金の説明も問い合わせ先も、いまとなっては誰も参照できません。案内を受けた当時に撮影した画面が残っていれば、それが唯一の記録になります。
運営会社・所在地・連絡先の記載は確認できません
サービスを提供する事業者であれば、通常は運営会社名・所在地・代表者名・連絡先が示されるものです。有償のサービスであれば、特定商取引法にもとづく表記が必要になる場面もあります。
ところが富士山の愛については、これらの項目を当事務所が確認できる形で公開している資料が、ひとつも見当たりません。
| 案内先アドレス | http://h5.in-japan.jp(2026年8月9日時点で表示不可) |
|---|---|
| 運営会社名 | 確認できず |
| 所在地 | 確認できず |
| 代表者名 | 確認できず |
| 電話番号・問い合わせ先 | 確認できず |
| 許認可・届出番号 | 確認できず |
この表で「確認できず」と記しているのは、記載がなかったと断定する趣旨ではありません。サイトが失われた以上、記載の有無を検証する手段が残っていない、というのが正確なところです。
業界団体が無関係の事例として名称を挙げています
マッチングアプリ事業者でつくる一般社団法人 恋愛・結婚マッチングアプリ協会が、公式サイトで告知を出しています。
同協会や結婚・婚活応援プロジェクト(MSPJ)の名称や法人情報を持ち出し、振込を求める手口が相次いでいるという内容です。
同協会は公表資料のなかで、自らはアプリもサービスも運営しておらず、現金の振込を頼むことは決してないと述べています。
そのうえで、問い合わせが寄せられた事例として十数件の名称を列挙し、そのすべてが自らと無関係である旨を断っています。「富士山の愛」もこの一覧に並ぶ1件です。
この告知は2025年2月に作成されたのち、何度も追記されてきました。直近の更新日は2026年4月8日と記されています。
つまり、富士山の愛が業界団体のお墨付きを得ていたという事実は、どこにも見当たりません。
富士山の愛に詐欺が疑われる理由
ここからは、当事務所が確認できた事実にもとづいて、富士山の愛をめぐる勧誘に詐欺の疑いがあると考える理由を挙げます。
先に断っておくと、以下はいずれも「そう考える根拠」であって、有罪無罪を決めるものではありません。判断の材料としてお読みください。
もっとも、返金を目指すかどうかを決めるうえでは、刑事の結論を待つ必要はないというのが実務の感覚です。
「戻ってくる」という説明が支払いの理由になっています
インターネット上には富士山の愛をめぐって、出金の手続でミスがあった・口座が凍結されたなどと告げられ、追加の振込を求められたという趣旨の投稿が見られます。
支払えば戻る、あと一度で完了する。こうした説明が繰り返されると、支払いをやめること自体が損に見えてきます。
すでに払った額が大きいほど、引き返しにくくなるという構造が、この種の話には共通します。
本来、正規のサービスであれば、返金の可否は契約書と規約で決まるものです。担当者の口頭の約束だけで動く運用は、事業として説明がつきません。
送金先が一定していないという指摘
同じく確認できる投稿のなかには、指定された振込先が毎回異なっていたため送金をやめた、という趣旨のものも見受けられました。
事業者が代金を受け取るのであれば、受取口座は法人名義で固定されているのが通例でしょう。回ごとに宛先が変わる運用は、その前提から外れます。
受取先を散らす方法は、資金の流れを追いにくくする効果を持ちます。後述する返金の見通しにも、この点は直接ひびいてくるものです。
複数の人物が役割を分けて登場する経過
富士山の愛については医師を名乗る人物からの連絡を発端に、サプリメントの購入をすすめられ、その後にデートクラブへ案内されたという経過も伝えられています。
途中で担当者が交代し、別の肩書きを持つ人物が現れる。そのたびに説明が引き継がれ、話が進んでいるように感じられます。
関係者が多いことは、組織の実在を示す材料にはなりません。役割を分担すれば、少人数でも大勢に見せられるためです。
業界団体の名称を無断で名乗る類型との重なり
前述の業界団体は、SNSを起点として団体の名称・登記情報やよく似たドメインを用い、団体が運営しているかのように装う手口が生じていると説明しています。
富士山の愛は、その団体が挙げた事例の一覧に名前が載っている1件です。問い合わせが実際に寄せられた結果として掲載されている点に意味があります。
ただし、一覧への掲載は「団体と無関係である」という事実を示すものであり、それ自体が刑事上の評価を与えるものではありません。
富士山の愛(h5.in-japan.jp)の独自調査
当事務所は2026年8月9日、富士山の愛の案内先アドレスと、その基礎となるドメインについて調査しました。
結果を先に述べましょう。この案件は、運営者を公開情報から追う経路が、現時点で断たれています。
調査で確認できた内容は次のとおりです。
| ドメイン名 | in-japan.jp(案内先は h5.in-japan.jp) |
|---|---|
| 登録日 | 確認できず |
| 更新日 | 確認できず |
| 運用期間 | 算出不可(2026年8月9日時点) |
| レジストラ | 確認できず |
| 登録者 | 確認できず |
| ネームサーバー | 確認できず |
| ステータス | 該当する登録情報なし(No match) |
返金請求の成否は誰に対して、どの口座へ、いつ送ったのかを特定できるかどうかで決まってきます。
運営主体を公開情報から追えないときは、請求の相手方を確定する作業が出発点となるのです。
だからこそ、この案件では送金の記録とやり取りの履歴が、ほかの何よりも重い材料となります。
ドメインの登録情報を確認しました
案内先の h5.in-japan.jp は、in-japan.jp というドメインの下に置かれたホスト名にあたります。登録情報を調べる単位は in-japan.jp です。
日本レジストリサービス(JPRS)が提供する検索窓で、検索タイプを「ドメイン名情報」に指定し、in-japan.jp を照会しました。2026年8月9日に実施しています。
返ってきたのは、該当する登録情報がないという表示でした。登録者が伏せられているのではなく、登録の記録そのものが見当たらない状態にあたります。
抹消されたのか、期限切れで失効したのかは、この結果だけでは判別できません。
いずれにせよ、ドメインの登録名義から運営者へたどる道は残っていません。
「つながらない」のではなく「消えている」という違い
サイトが見られない状態には、いくつかの段階があります。この違いは、後の手続を考えるうえで無視できません。
サーバーが停止しているだけであれば、ドメインの登録名義は残ります。名義が残っていれば、そこを起点に運営者を照会する余地もあります。
一方、当事務所が確認した表示は、ホスト名を解決できないことを示すものでした。住所の建物が空になったのではなく、住所そのものが地図から消えた状態に近いといえます。
この段階に至ると、サイト側から得られる情報は増えません。手元に残っている記録の価値が、相対的に跳ね上がります。
異性紹介事業としての届出は確認できません
面識のない異性同士が掲示板などを介して連絡を取り合える仕組みを反復して提供する事業は、出会い系サイト規制法にいうインターネット異性紹介事業にあたります。
この場合、事業者は開始前日までに公安委員会へ届け出なければなりません。届出の内容や欠格事由は、警察庁「出会い系サイト規制法」で公表されています。
富士山の愛がこの要件を満たす形態だったかどうかは、サイトが失われた現在、検証できません。届出がないことをもって違法と決めつけるべきではないと考えます。
ただ、届出をする主体となるべき事業者の名前すら公開されていなかったという点は、別問題として残るでしょう。
金融庁の一覧との照合結果
念のため、金融庁が公表する2つの一覧とも照合しました。用いた名称は「富士山の愛」と「in-japan.jp」です。
金融庁「免許・許可・登録等を受けている事業者一覧」に、これらの名称の記載は見当たりませんでした。
金融庁「無登録で金融商品取引業を行う者の名称等について」についても同様で、令和8年7月22日更新版に該当はありません。
もっとも、一覧に載っていないことは適法を意味しません。そもそも本件は投資の勧誘ではなく、金融商品取引法の登録が問題となる場面とも限らないためです。
登録の有無と、詐欺にあたるかどうかは、別の問題として切り分けて考える必要があります。
富士山の愛のケースで残しておきたい証拠
この案件では、相手方のサイトがすでに失われています。つまり、証拠を増やす手段がなく、いま手元にあるものがそのまま持ち駒になります。
スマートフォンの容量整理でトーク履歴を消してしまう、機種変更で引き継ぎに失敗する。そうした事故で持ち駒が減るのが、いちばん惜しい展開です。
ご相談の前でかまいませんので、次のものを別の場所へ複製しておいてください。
- 案内された画面や会員ページを撮影したもの
- 招待コード・会員ID・ランク表示が写った画面
- 振込ごとの明細(金融機関名・口座名義・日付)
- 出金や返金の可否を告げられたときのやり取り
- 医師や担当者を名乗る相手のアカウント表示
- 富士山の愛を紹介された最初のメッセージ
とりわけ重要なのが、振込先の口座名義です。ドメインからも運営者からも運営主体を追えない以上、口座が唯一の入口になります。
宛先が複数あった方は、その全部を漏れなく残してください。1件でも欠けると、そこから先の手続が届かなくなります。
撮影はスクリーンショットで十分です。日付が写る形にしておくと、後から時系列を組み立てやすくなるでしょう。
証拠が手元にあるうちに、公式LINEで状況をお聞かせください
返金の見通し|送金手段によって見通しが分かれます
返金を目指せるかどうかは、何にお金を払ったかよりも、どの手段で送ったのかによって大きく変わります。
富士山の愛については、指定された口座への振込を求められたという情報が中心です。もっとも、実際の送り方はご相談者ごとに異なります。
ここでは手段ごとに、取り得る手続と、その限界を分けて整理しましょう。
銀行振込で送金していた場合
国内の預金口座へ振り込んでいたのであれば、振り込め詐欺救済法にもとづく手続が視野に入ります。
金融機関が対象の口座を止め、そこに残った資金を被害者へ配分する仕組みです。制度の流れは全国銀行協会「振り込め詐欺救済法とは」にまとまっています。
ここで効いてくるのが、先ほどの「宛先が毎回違った」という点です。口座が複数あれば、その一つひとつについて手続を進める必要があります。
ただし、正直に申し上げておくべき限界もあります。凍結が間に合っても、口座に残高がなければ分配を受けられません。
あわせて、当事務所は弁護士会照会制度を用い、振込先の名義人を照会することが可能です。相手方の氏名が分かれば、民法709条にもとづく損害賠償請求という道も開けてきます。
暗号資産や電子マネーで送金していた場合
USDTなどの暗号資産で送っていた場合、前提そのものが変わります。預金口座ではないため、口座凍結という手段そのものを使えません。
送金先アドレスをたどるには、資金が流れ込んだ取引所の協力が欠かせません。その取引所が海外にあると、手続の難易度は一段跳ね上がります。
電子マネーやギフトカードで支払った場合も同様です。番号を伝えた時点で使用されていることが多く、追跡の起点が残りません。
当事務所では暗号資産による送金のみのご相談については、回収の見込みが立ちにくいため、お力になれない場合がございます。ご期待に沿えない可能性を先にお伝えしておく次第です。
銀行振込と暗号資産の両方があった方については、銀行振込の部分を対象としてご相談を承ります。
被害回復が必ず保証されるわけではありませんが、時間の経過とともに見込みは下がっていきます。口座に資金が残っているうちに動けるかどうかが分かれ目です。
返金をうたう業者にはご注意ください
この案件には、ひとつ気がかりな特徴があります。「支払えば戻る」という説明を、すでに一度信じてしまった状態にあるという点です。
返金という言葉に反応しやすくなっているところへ、別の連絡が入ることがあります。被害者名簿が出回り、二度目の勧誘につながる例も知られています。
「富士山の愛の被害を取り戻せます」「先に調査費用を」といった連絡があれば、いったん立ち止まってください。
報酬を得て他人の返金交渉を代理できるのは、原則として弁護士に限られます。弁護士法72条が定めるところです。
依頼を検討する際は、費用と方針を弁護士本人に直接確かめてください。所属の確認は日本弁護士連合会の弁護士検索から行えます。
富士山の愛に関するよくあるご質問
- 業界団体の一覧に載っていると聞きました。その団体が運営していたサービスなのですか。
-
いいえ。掲載の趣旨は逆で、一般社団法人 恋愛・結婚マッチングアプリ協会は自らはアプリもサービスも運営していないと公表しています。富士山の愛は、同協会へ問い合わせが寄せられた「無関係な事例」として名前が挙がっているものです。
- サイトが開けなくなりました。運営者が分からなければ返金は難しいのでしょうか。
-
サイトが消えても、振込先の口座とやり取りの履歴は手元に残るはずです。当事務所は弁護士会照会により、口座の名義人を調べられる場合があります。運営者名が不明な段階でも、口座を起点に動ける余地はあると考えます。
- 振込先の口座が毎回違いました。これは何を意味しますか。
-
資金の流れを追いにくくする効果があり、手続の面でも負担が増える要因といえるでしょう。口座凍結の申立ては、口座ごとに個別に進める必要があるためです。振込の明細は1件も欠かさず、すべてお持ちいただけると助かります。
- 「あと1回払えば全額戻る」と言われています。今からでも止めるべきですか。
-
お止めください。返金を条件に追加の送金を促す説明は、この案件で繰り返し確認されている型です。支払いを重ねても、戻ってきたという結果は確認できていません。まずは送金を止め、手元の記録を保全することを優先してください。
- ドメインの登録情報が「No match」と表示されました。どういう意味ですか。
-
登録者が伏せられているのではなく、そのドメインの登録記録自体が見当たらない状態を指します。抹消されたのか、期限切れで失効したのかまでは判別できません。いずれにせよ、登録名義から運営者へたどる経路は残っていません。
ご相談の流れ・費用について
初回のご相談は無料です。この段階で費用が発生することはありませんので、判断がつかない状態のままお声がけください。
おうかがいするのは、送金の手段と時期・振込先の口座・勧誘を受けた経緯の3点です。この3点がそろえば、見通しの輪郭はおおよそ描けます。
そのうえで、着手金と報酬金の考え方をご説明し、書面でご確認いただいてから受任の手続に入ります。金額の目安を伏せたまま契約をお願いすることはありません。
そして、当事務所は見込みが立ちにくい事案については、その旨を正直にお伝えします。無理に受任することはいたしません。
富士山の愛のように送金先が分散している案件では、口座ごとに結果が分かれることもあるでしょう。全体としてどこまで狙えるのかを、率直にご説明します。
匿名でのお問い合わせや、ご家族からのご相談も承っております。
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※本記事の記載内容は2026年8月の法令・情報に基づいたものであり、個別の事案に対する成果を保証するものではありません。詳しくは当事務所の免責事項をご確認ください。



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