
弁護士 有田勝浩
ART法律事務所 代表弁護士
所属 :第一東京弁護士会
登録番号:第36433号
ART法律事務所では、SNS型投資詐欺の被害に遭われた被害者救済と、依頼者様一人ひとりの笑顔を取り戻すことを使命とし、詐欺被害撲滅に励んでおります。

弁護士 有田勝浩
ART法律事務所 代表弁護士
所属 :第一東京弁護士会
登録番号:第36433号
ART法律事務所では、SNS型投資詐欺の被害に遭われた被害者救済と、依頼者様一人ひとりの笑顔を取り戻すことを使命とし、詐欺被害撲滅に励んでおります。
このたびご相談者様より、Instagram上に表示されていた投資関連の広告を入口として、メッセージアプリLINEのグループへ誘導され、グループ内で案内された取引用サイト「AFSコーポレーション(エーエフエスコーポレーション)」へ資金を入金したものの、出金申請の段階で「税金」や「保証金」といった名目の追加支払いを求められたという経過のご相談をお預かりしました。
当事務所では、本件に関して、金融庁の「SNS上の投資詐欺が疑われる広告等に関する情報受付窓口」へ情報提供を行いました。
本記事は、被害の拡大防止と注意喚起を目的として、当該情報提供を行った事実、ならびにご相談内容の概要および当事務所による独自の調査結果をご報告するものです。
なお、本記事は事実の整理および注意喚起を目的としたものであり、特定の取引につき法的判断を確定的に示すものではない点を、あらかじめお断りいたします。
- Instagram上の投資関連の広告を入口として、メッセージアプリLINEのグループへ誘導され、グループ内に「鈴木正規」と名乗る者および「アシスタント」と称する者らが参加する形で投資情報が発信されていた構成が確認されています。
- 取引用サイト「AFSコーポレーション」上では取引のたびに利益が発生しているかのような表示がなされ、出金申請を行った段階で「税金」や「保証金」といった名目の追加支払いが新たな条件として提示されたとのご相談が寄せられています。
- 偽サイトのドメイン「aeonafssec.vip」は2026年3月23日に登録されたばかりであり、登録者情報がプライバシー保護により非公開とされていることが確認されています。
「AFSコーポレーション」に関する情報提供の概要

ご相談者様からお預かりした事実関係をもとに、金融庁の「SNS上の投資詐欺が疑われる広告等に関する情報受付窓口」へ、当事務所より以下の事項を整理して提出いたしました。提供にあたっては、ご相談者様から共有いただいた取引用サイトのURLおよびLINEグループ内のやり取りの状況を、可能な範囲で体系的に整理しております。

上記画面では、画面中央に「AFS取引口座」の表記とロゴが配置され、電話番号(国番号「+81」が初期入力)とパスワードの入力欄、ログインボタン、画面下部の「新規登録」リンクのみが表示される構成となっています。会社情報・サービス内容・利用規約などの各種ページへの導線は、ログイン前の画面上では確認できませんでした。
| サイト名 | AFSコーポレーション |
| グループLINE名 | 「AFS株式投資交流学習グループ008」「フィナンシャルグループ」といった名称のグループLINEに案内されたとのご相談が寄せられています。グループには「鈴木正規」と名乗る人物や「アシスタント」と称する人物などが参加していたとのことです。 |
| SNSの種類 | Instagram(広告) |
| 偽広告等を特定するための情報 | Instagram上に掲載されていた投資関連の広告をタップしたところ、メッセージアプリLINEのグループへ誘導された旨が確認されています。 |
| 偽広告等の概要 | Instagram広告を起点としてグループLINEへ誘導され、グループ内で案内された取引用サイトをダウンロードした後、画面上で利益が発生しているかのような表示を確認した旨のご相談が寄せられています。 |
| なりすまされている著名人等の名前 | AFSコーポレーション株式会社 |
| なりすまされている著名人等による注意喚起情報 | https://www.afscorporation.co.jp/shared/pdf/disclosure/20260325_01.pdf |
| クローズドチャット(LINEのグループなど)への誘導の有無 | あり |
| 上記が「あり」の場合、クローズドチャットのリンク先が特定できる情報 | URL等は確認されておりません。グループLINEには「鈴木正規」と名乗る者および「アシスタント」と称する者らが参加していたとのことです。 |
| 広告等から特定のウェブサイトへ遷移されることの有無 | あり |
| 上記が「あり」の場合、遷移されるウェブサイトのリンク先が特定できる情報 | 偽サイト名:AFSコーポレーション 偽サイトのURL:https://app.aeonafssec.vip/ |
当事務所には、「AFSコーポレーション」のほかにも、次の名称でのご相談が寄せられています。「AFSとCGA」「AFSコーボレーション」「AFS取り引き口座」「AFS取引」「AFS投資アカデミー」「AFS投資案件」「AFS株式市場の風向き」「戦略クラス」「株の戦略室03」。表記や呼び方が違っていても、本件と同じ手口によるご相談である可能性がありますので、ご参考までに記載しています。
⇒AFSコーポレーション(エーエフエスコーポレーション)のご相談はこちらから(公式LINEが開きます)
実際に寄せられた相談内容
ご相談者様にお伺いした経緯を踏まえ、Instagram上で広告を目にされた段階から、ご自身で詐欺被害を確信されるに至るまでの流れを、実際に起こった出来事の順序に沿って整理してまいります。
- Instagram上に表示されていた投資関連の広告に関心を抱き、当該広告をタップします
- タップ後、メッセージアプリLINE上のグループへの参加を案内され、グループに加わります
- グループ内において、「鈴木正規」と名乗る者および「アシスタント」と称する者らが参加し、株式投資に関する情報が日常的に発信されていた様子を確認します
- グループ内の指示に従い、取引用サイト「AFSコーポレーション」をダウンロードします
- ダウンロード後の画面上では、取引を行うたびに利益が発生しているかのような表示が確認され、資産が増加しているとの認識を持つに至ります
- 一定の利益が生じているとの認識のもと、出金申請を行います
- 出金申請に対し、相手方から「税金」や「保証金」といった名目による追加の支払いを求められ、当該支払いを行わなければ出金できない旨の説明を受けます
- これらの一連の対応に不審を抱き、ご自身で調査を行ったところ、同様の手口による事例が複数確認されたことから、本件が詐欺によるものであると認識するに至ります
本件の入口は、Instagram上に表示された投資関連の広告でした。Instagramは日常的な情報収集の場として広く利用されており、タイムラインに資産運用や投資をテーマとする広告が混在すること自体は、特段珍しい状況ではありません。当該広告をタップされた段階で、自然な操作の延長として、メッセージアプリLINEのグループへの参加が促される構成となっていたとのことです。
誘導先となったLINEグループには、「鈴木正規」と名乗る者および「アシスタント」と称する者らが参加しており、株式投資に関する情報の発信が継続的に行われていた旨を伺っております。指導役と補助役という役割が設定された運営体制は、参加者の側から見ると、一定の規模感や継続性を備えた場であるかのような印象を生じさせやすい構造となっています。
続いて、グループ内からの案内に従い、取引用サイト「AFSコーポレーション」のダウンロードと登録の手続きを進められたとのことです。ダウンロード後の画面上では、取引を実施するたびに利益が積み上がっていくかのような表示がなされており、ご相談者様としては資産が順調に増加しているとの認識を持たれるに至りました。一定の利益が確認できたとの認識のもと、出金の申請手続きへと進まれています。
ところが、出金申請を行った段階において、相手方からは「税金」や「保証金」といった名目による追加の支払いが新たな条件として提示され、当該支払いを完了しなければ出金処理を進めることはできない旨の説明がなされたとのことです。アプリ上では一定の残高が表示されている一方で、その残高を実際に外部の銀行口座等へ移転するためには、新たに別途の入金を求められるという、それまでの認識とは性質の異なる場面に直面されることとなりました。
こうした対応に不審を抱かれたご相談者様は、ご自身で関連情報の調査を進められた結果、同様の手口による事例が他にも複数確認されることが判明し、本件が詐欺によるものであると確信されるに至り、当事務所へのご相談につながった次第です。
⇒同様の経過にお心当たりのある方は、ART法律事務所の公式LINEまでメッセージをお送りいただけます
AFSコーポレーションを名乗る偽アプリ・偽サイトにみられる手口の特徴
当事務所にお寄せいただいたご相談内容を整理してまいりますと、本件には以下のような特徴がみられます。
- Instagram広告を入口とし、メッセージアプリLINEのグループという閉鎖的な空間へ段階的に誘導される構成
- 「鈴木正規」と名乗る指導役の人物と、「アシスタント」と称する補助役の人物が、グループ内で役割分担をもって投資情報を継続的に発信する運営体制
- ご相談者様には未知の名称である「AFSコーポレーション」を取引用サイトの名称として用いることで、実在の金融関連企業との関連を想起させやすい構造
- 取引用サイト上で取引のたびに利益が発生しているかのような表示がなされ、ご相談者様の資産認識と画面表示の連動が形成される設計
- 出金申請の段階で「税金」や「保証金」といった、利用者にとって反論しづらい性質の名目で追加の支払いが求められる二段階の経過
- 偽サイトのドメイン「aeonafssec.vip」が、正規企業の親会社グループを想起させる「aeon」と「afs」の組み合わせで構成されている点
本件において特に着目されるのは、出金の段階に至って初めて「税金」や「保証金」といった追加の支払いが新たな条件として提示される、二段階の経過です。入金から取引、利益表示までの過程では、ご相談者様の手元から特段の追加負担を求められる場面はなく、画面上で資産が順調に増加していくかのような表示が継続される設計となっています。
出金申請の段階に至って、はじめて「資産を引き出すためには、別途の支払いが必要である」という新たな条件が提示される構造は、利用者の側から見ると、それまでの取引の延長線上で生じた手続上の出来事として受け止めやすい性質を持っています。
「税金」や「保証金」という名目自体は、社会一般の取引においても用いられる用語であり、これらの名目で支払いを求められた際、利用者として直ちに不当な要求であると判断することは容易ではありません。結果として、すでに投じている資金を引き出すためには、新たな支払いに応じるしかないかのような心理状態に置かれやすい点も、本件における特徴的な要素として挙げられます。
また、グループLINE内における役割分担にも、構成上の特徴が見受けられます。「鈴木正規」と名乗る指導役と、「アシスタント」と称する補助役の存在は、参加者から見ると、独立した個人による情報発信ではなく、一定の体制を備えた集団による運用がなされているかのような印象を生じさせやすい構成となっています。
複数の役割が並立することで、相互に確認や補足が行われる場面が演出されやすく、結果として、グループ内で発信される情報の信ぴょう性が補強されたかのような効果が生じる場合があります。
偽サイトのドメイン構成にも、留意すべき点があります。「aeonafssec.vip」は、正規企業であるAFSコーポレーション株式会社の親会社グループの名称を想起させる「aeon」の語と、同社の略称である「afs」の語を組み合わせた文字列となっています。
利用者が当該URLを目にした場合、一見して関連企業による正規のサービスであるかのような印象を受けるおそれがあります。一方で、AFSコーポレーション株式会社の正式なウェブサイトのドメインは「afscorporation.co.jp」であり、本件で確認された「aeonafssec.vip」とは異なるドメインであることが確認されています。
Instagram広告を入口として、グループLINEというクローズドな空間で投資情報の発信が継続的に行われ、利益が出ているとの認識が形成された段階で出金時の追加支払いを求められるという一連の流れは、SNS型投資詐欺において繰り返し報告されている類型と共通する側面を持っています。本件においては、実在する金融関連企業の名称が用いられている点と、出金時の二段階搾取の経過が組み合わされている点が、特に注意を要する特徴として挙げられます。
なお、当事務所に寄せられた他のご相談には、出金の段階で「審査」や「違約金」といった名目で追加の支払いを求められたというものもあります。名目は事案によって異なりますが、出金の直前になって、新たな支払いを条件として提示される点は共通しています。
当事務所による独自調査の結果
本件について、当事務所において以下の観点から独自に調査を行いましたので、ご相談者様の状況のご整理および同種の事案への注意喚起の参考としてご報告いたします。
偽サイト「aeonafssec.vip」のWhois情報
ご相談者様より共有いただいた偽サイトのドメイン「aeonafssec.vip」につきまして、Whois情報の確認を行いました。確認できた登録情報の概要は以下のとおりです。
| ドメイン名 | aeonafssec.vip |
|---|---|
| 登録日(Creation Date) | 2026年3月23日 |
| 更新日(Updated Date) | 2026年3月28日 |
| 有効期限(Registry Expiry Date) | 2027年3月23日 |
| 運用期間 | 約48日(2026年5月10日時点) |
| レジストラ | Dominet (HK) Limited(IANA ID:3775) |
| 登録者情報 | 登録者名・住所・連絡先等は「REDACTED FOR PRIVACY」と表示され、プライバシー保護により非公開とされています。 登録者の所在情報として、Registrant State/Province欄に「Ibaraki Prefecture」、Registrant Country欄に「JP」の記載が確認されています。 |
| ネームサーバー | val.ns.cloudflare.com plato.ns.cloudflare.com |
| ドメインステータス | serverTransferProhibited |
上記のWhois情報からは、本件で確認された偽サイトのドメイン「aeonafssec.vip」が、ご相談を受けた時点(2026年5月10日)からさかのぼっておおむね48日前にあたる2026年3月23日に登録されたものであり、運用が開始されてから比較的短い期間しか経過していないドメインであることが客観的に確認されます。
また、登録者の氏名・住所・電話番号・メールアドレスといった個別の連絡先情報は「REDACTED FOR PRIVACY」と表示されており、Whoisの一般公開情報からは登録者本人の所在を特定することができない状態です。一方で、所在情報の一部については「Ibaraki Prefecture(茨城県)」「JP(日本)」の記載が残されています。サイト上で表示されているサービス名称は「AFSコーポレーション」ですが、AFSコーポレーション株式会社の本社は東京都千代田区に所在しており、登録情報に残された茨城県との表記との間で、所在地に関する一致は確認されません。
正規企業であるAFSコーポレーション株式会社のウェブサイトのドメインは「afscorporation.co.jp」であり、本件で確認された「aeonafssec.vip」とは、トップレベルドメイン(.co.jp / .vip)および文字列の双方の点において、異なるドメインであることが確認されています。
正規のAFSコーポレーション株式会社と、本件の取引用サイトとの相違点
本件において名称が用いられているAFSコーポレーション株式会社について、公開情報をもとに概要を整理いたします。AFSコーポレーション株式会社は、株式会社イオン銀行をはじめとする銀行事業を統括する中間持株会社(金融持株会社)であり、イオンフィナンシャルサービス株式会社の完全子会社として、東京都千代田区に本社を置く法人です。同社の正式な企業情報は、公式ウェブサイト(https://www.afscorporation.co.jp/)に掲載されています。
正規のAFSコーポレーション株式会社と、本件で確認された取引用サイトとの相違点について、ご相談者様や同種の状況に置かれている方が状況を整理される際の参考として、以下のとおり対比表に整理しております。
| 比較項目 | 正規:AFSコーポレーション株式会社 | 本件で確認された取引用サイト |
|---|---|---|
| 事業内容 | 銀行事業を統括する中間持株会社(金融持株会社)。イオンフィナンシャルサービス株式会社の完全子会社。 | 取引のたびに利益が発生しているかのような表示を伴う、投資取引用のサイトとして運営されています。 |
| 所在地 | 東京都千代田区 | Whois情報の登録者欄に「Ibaraki Prefecture(茨城県)」の記載が残るのみで、その他の住所詳細は非公開。 |
| ウェブサイトのドメイン | afscorporation.co.jp | aeonafssec.vip |
| ドメインのトップレベルドメイン | .co.jp(日本国内に登記された会社のみが取得可能) | .vip(取得に際して特段の事業者要件は設けられていない汎用トップレベルドメイン) |
| 個人投資家向けの投資勧誘・取引サービス | 持株会社としての性質上、個人投資家を対象とした投資勧誘や取引サービスを直接提供する立場にはありません。 | Instagram広告およびLINEグループ経由でアクセスを促し、ダウンロード後の画面で利益表示および出金時の追加支払い要求を伴う構成が確認されています。 |
| 登録者情報の公開 | 公式サイト上で会社概要・所在地・代表者・連絡先等を明示。 | Whois情報上、登録者名・住所・連絡先等は「REDACTED FOR PRIVACY」表示。 |
AFSコーポレーション株式会社は銀行事業を統括する金融持株会社という性質上、個人投資家に対してSNS経由で取引アプリのダウンロードを案内したり、出金時に「税金」や「保証金」の名目で追加の支払いを求めたりするような業務形態とは、業態そのものが異なる立場にあります。
仮に同社が個人向けの取引サービスを直接提供する場合であっても、SNSグループ内での誘導という経路を取るのではなく、公式ウェブサイトをはじめとする正規の連絡経路を通じて、必要な情報開示が行われることが一般的です。
AFSコーポレーション株式会社およびイオングループ各社による公式の注意喚起
本件で名称が用いられている事業者および、その属するイオングループの関連各社から、自社および自社グループ企業の名称を用いた投資詐欺に関する公式の注意喚起が、2026年3月25日から26日にかけて相次いで発出されていることが確認されました。当事務所において確認できた範囲では、以下の三点が一次情報として公開されています。
| 発出元 | AFSコーポレーション株式会社 |
|---|---|
| 表題 | 【重要なお知らせ】当社および当社グループ企業名を騙る投資詐欺にご注意ください |
| 発出日 | 2026年3月25日 |
| 掲載場所 | AFSコーポレーション株式会社 公式ウェブサイト「ニュースリリース」欄(https://www.afscorporation.co.jp/news/) |
| 原文URL(一次ソース) | https://www.afscorporation.co.jp/shared/pdf/disclosure/20260325_01.pdf |
| 発出元 | イオンフィナンシャルサービス株式会社(AFSコーポレーション株式会社の親会社) |
|---|---|
| 表題 | 当社グループ名を騙る投資詐欺にご注意ください |
| 発出日 | 2026年3月25日 |
| 掲載場所 | イオンフィナンシャルサービス株式会社 公式ウェブサイト「重要なお知らせ」欄 |
| 原文URL(一次ソース) | https://www.aeonfinancial.co.jp/-/media/AeonGroup/Aeonfinancial/Files/notices/2026/news260325_2.pdf?sc_lang=ja-JP |
| 発出元 | イオンカード「暮らしのマネーサイト」(イオンフィナンシャルサービス株式会社運営) |
|---|---|
| 表題 | 当社グループ名を騙る投資詐欺にご注意ください |
| 発出日 | 2026年3月26日 |
| 掲載場所 | イオンカード「暮らしのマネーサイト」お知らせ欄 |
| 原文URL(一次ソース) | https://www.aeon.co.jp/information/2026/0326_01/ |
イオンフィナンシャルサービス株式会社による2026年3月25日付の注意喚起では、「当社および当社連結子会社の名称を無断で使用し、LINEのグループチャットや個別メッセージを通じて投資や証券取引を勧誘する事例が確認されています」とした上で、これらの勧誘が同社グループとは一切関係のない事案である旨が、明示的に表明されています。同公表資料においては、「AFS証券」「上場計画」といった具体的な名称を伴う勧誘についても言及されており、当該名称を含む説明があったとしても、同社グループが関与しているかのように装う説明は事実ではない旨が、あわせて表明されています。
翌3月26日には、イオンカード「暮らしのマネーサイト」(同社運営)においても、同一内容の注意喚起がHTMLページとして公開されました。これにより、PDFを直接ダウンロードしなくとも、消費者がブラウザ上で容易に当該注意喚起の内容を確認できる経路が、あわせて整えられた形となっています。
本件は、Instagram広告経由で参加したLINEグループ内において「AFSコーポレーション」の名称を冠した取引用サイトの利用が案内された経過であり、上記の公式注意喚起において具体的に挙げられている「LINEのグループチャットを通じた勧誘」「AFSコーポレーション株式会社およびそのグループ企業の名称を伴う勧誘」と、構造的な共通性を持つ事案として位置付けることが可能です。
これらの公式注意喚起が、本件で確認された取引用サイトの運営開始時期(2026年3月23日)とほぼ同時期に発出されているという事実は、本件のような名称使用が、なりすまし対象となった企業グループ側の認識する正規の業務とは異なる経路で生じている事象であることを、第一次情報として確認する手がかりとなります。
同様の経過にお心当たりのある方におかれましては、上記三つの公式注意喚起の内容を、ご自身が遭遇された状況と照らし合わせていただくことで、置かれている状況のご整理にお役立ていただけるものと存じます。
正規のAFSコーポレーション株式会社の吸収合併と、本件の時系列の検討
本件において名称が用いられているAFSコーポレーション株式会社は、ご相談を受けた時点で、すでに親会社であるイオンフィナンシャルサービス株式会社による吸収合併が予定され、その後実際に合併が実行されている法人です。同社の合併に関する公開情報を時系列で整理いたしますと、以下のとおりとなります。
| 出来事 | 時期 | 一次ソース |
|---|---|---|
| 吸収合併に関する当初お知らせ | 2025年10月31日 | イオンフィナンシャルサービス株式会社「連結子会社の吸収合併(簡易合併・略式合併)に関するお知らせ」 |
| 合併効力発生日変更のお知らせ | 2026年2月20日 | イオンフィナンシャルサービス株式会社「連結子会社の吸収合併(簡易合併・略式合併)に関する合併効力発生日変更のお知らせ」 |
| 偽サイト「aeonafssec.vip」の登録 | 2026年3月23日 | Whois情報(Creation Date) |
| AFSコーポレーション株式会社およびイオンフィナンシャルサービス株式会社による注意喚起の発出 | 2026年3月25日 | 両社公式ウェブサイト |
| イオンカード「暮らしのマネーサイト」での注意喚起公開 | 2026年3月26日 | イオンカード公式お知らせ欄 |
| AFSコーポレーション株式会社の吸収合併の効力発生 | 2026年5月1日 | イオンフィナンシャルサービス株式会社「連結子会社の吸収合併に関するお知らせ」(https://www.aeonfinancial.co.jp/-/media/AeonGroup/Aeonfinancial/Files/notices/2026/news260501.pdf?sc_lang=ja-JP) |
イオンフィナンシャルサービス株式会社が2026年5月1日付で公開した一次情報によれば、同社は同日をもってAFSコーポレーション株式会社を吸収合併し、AFSコーポレーション株式会社が担っていた株式会社イオン銀行の業務に関する統括機能は、親会社であるイオンフィナンシャルサービス株式会社へ承継されることとなりました。これにより、AFSコーポレーション株式会社という法人格は、組織再編の一環としてその役割を終えています。
こうした時系列を踏まえてみますと、本件で名称が用いられている取引用サイト「AFSコーポレーション」(aeonafssec.vip)が登録されたのは2026年3月23日であり、その時点ですでに、同名称を有する正規企業については、親会社への吸収合併が公式に予定されていた時期にあたります。
さらに、当該サイトの登録から二日後の2026年3月25日には、AFSコーポレーション株式会社およびイオンフィナンシャルサービス株式会社の双方から、同社グループの名称を用いた投資詐欺に関する公式注意喚起が発出されており、翌3月26日にはイオンカード「暮らしのマネーサイト」においても同一内容の注意喚起が公開されています。
正規の銀行統括会社という性質を持ち、かつ吸収合併によって近く法人格を終える予定であった事業者の名称が、その同時期に登場した取引用サイトの名称として使用され、なりすまし対象とされた企業グループ側からほぼ同時期に注意喚起が発出されているという経過は、本件における名称使用の経路が、正規の業務再編とは異なる文脈で生じている事象であることを示す客観的事情として読み取ることができます。
上記のとおり、正規企業の吸収合併が公式に予定されていた時期に、当該企業の名称を含むドメインの取引用サイトが登録され、その直後に当該企業グループから公式の注意喚起が立て続けに発出されているという時系列は、本件で確認された名称使用が、なりすまし対象となった企業グループ側の正規の業務再編とは独立に進行している事象であることを示す客観的な手がかりのひとつといえます。当該名称が用いられているという事実のみをもって、正規企業との関連を判断することは適当ではない場面として、ご相談者様の状況のご整理にお役立ていただける視点と考えております。
新規登録時に確認された招待コードの入力欄について
ご相談者様より共有いただいた偽サイト「app.aeonafssec.vip」の新規登録画面では、以下の項目の入力が求められる構成となっていることが確認されました。

| 入力項目 | 備考 |
|---|---|
| 電話番号 | 国番号「+81」が初期入力された状態で、電話番号の入力が求められます。 |
| パスワード | 新規パスワードの入力欄。 |
| パスワード(再入力) | 確認のため、同一のパスワードを再度入力する欄。 |
| 招待コード | 外部から招待コードを取得した者でなければ、新規登録を完了できない構成となっています。 |
上記の通り、新規登録の完了には「招待コード」の入力が必須項目として設定されており、当該コードを保持していない第三者(検索エンジンや外部からの調査でサイトに到達した利用者など)は、登録手続きを進めることができない設計となっています。
本件のご相談者様は、Instagram広告を経由して参加したLINEグループ内で当該招待コードの提供を受けた旨が確認されており、招待コードの取得経路自体が、SNS上の閉鎖的な勧誘ルートに依存する形になっていたことがうかがえます。
正規の金融サービスにおいても、紹介プログラムや限定キャンペーンの一環として招待コード制が用いられる場合は存在しますが、その場合には、招待コードの存在がサービス全体の前提条件として設けられるのではなく、特典付与の付随的な要素として位置付けられているのが一般的です。
新規登録自体に招待コードを必須とする構成は、登録に至る経路をあらかじめ運営側が許可した利用者のみに限定するという性質を持ちます。
こうした構成は、結果として、外部の第三者(行政機関の担当者・報道関係者・調査を行う事業者・弁護士等)が、利用者と同じ立場で当該サイトの内部の仕様を直接確認することを困難にする方向に作用します。
サイト内部で実際にどのような表示が行われ、どのような取引画面が提供されているのかを、招待コードを保有しない者が独自に検証することができないため、利用者と運営者の間で生じている事象に関する第三者からの確認可能性が、構造的に低下する経過となります。
新規登録の段階で招待コードの入力を必須とする構成と、Instagram広告を起点としたLINEグループ内での招待コード提供という勧誘経路が組み合わされている本件のような構造では、利用者がサイト内部で経験している事象を、利用者以外の第三者が独立に検証することが困難となります。結果として、利用者の側で何らかの不審を感じた段階においても、ご自身の経験を客観的に裏付ける情報源を見つけにくい状況に置かれやすくなる側面があります。同様の構造に置かれているとお感じの方におかれましては、ご状況のご整理にあたって、第三者にご相談いただく機会を早めに設けられることが、有用な選択肢のひとつとなるものと考えております。
⇒AFSコーポレーションを名乗る偽アプリに関するご状況のお聞き取りを、ART法律事務所の公式LINEにて承っております
同名称を用いた他のドメインの存在について(参考情報)
当事務所において公開情報を確認しましたところ、本件でご相談いただいた偽サイト「aeonafssec.vip」とは別に、「aeonafssec.com」というドメインのもとで「AFSコーポレーション」の名称が用いられた取引用サイトが存在することを確認いたしました。
本ドメインに関する情報は、本件のご相談内容に直接含まれているものではなく、当事務所が金融庁に提出した情報提供の対象範囲にも含まれておりませんが、ご相談者様や同種の状況に置かれている方の状況整理にあたっての参考情報として、ここで併せてご紹介いたします。
なお、両ドメインの関係について、運営の主体が同一であるか、あるいは異なる主体によるものであるかを、Whois情報の一般公開項目のみから断定的に判断することは困難です。以下の対比は、あくまで公開情報を客観的に並記したものであり、両者の関連性について特定の結論を示す趣旨のものではない点を、あらかじめお断りいたします。
| 比較項目 | 本件の偽サイト「aeonafssec.vip」 | 参考:「aeonafssec.com」 |
|---|---|---|
| 登録日(Creation Date) | 2026年3月23日 | 2026年3月11日 |
| 有効期限(Expiry Date) | 2027年3月23日 | 2027年3月11日 |
| 運用期間 | 約48日(2026年5月10日時点) | 約60日(2026年5月10日時点) |
| レジストラ | Dominet (HK) Limited(IANA ID:3775) | Dominet (HK) Limited(IANA ID:3775) |
| ネームサーバー | val.ns.cloudflare.com plato.ns.cloudflare.com | PLATO.NS.CLOUDFLARE.COM VAL.NS.CLOUDFLARE.COM |
| 登録者の所在情報(国/都道府県) | JP / Ibaraki Prefecture(茨城県) | JP / Ibaraki Prefecture(茨城県) |
| 登録者の詳細情報 | REDACTED FOR PRIVACY(プライバシー保護により非公開) | 登録者欄に詳細情報の記載なし |
上記のとおり、両ドメインの公開Whois情報を並べてみますと、登録月(2026年3月)、レジストラ(同一)、ネームサーバー(同一のCloudflareネームサーバー)、登録者の所在として記録された都道府県(茨城県)・国(日本)といった項目について、外形的な共通点を見出すことができます。
もっとも、上記のとおりいずれのドメインについても、登録者の氏名・住所・連絡先といった個別の情報はプライバシー保護等を理由に非公開とされているため、これらの共通点が、同一の運営主体による複数ドメインの並行運用を意味するものなのか、あるいは類似する手法を用いる別個の運営主体によるものなのかを、Whoisの一般公開情報のみから断定することはできません。
同種のドメイン取得サービスやネームサーバーが、複数の異なる利用者によって用いられること自体は、一般的にも生じ得る事象であるためです。
以上を踏まえ、本記事における「aeonafssec.com」への言及は、あくまで本件のご相談内容と関連する可能性のある参考情報としてご紹介するものであり、当該ドメインの運営主体が本件と同一であると断定する趣旨のものではありません。
同様の名称を含むドメイン上の取引用サイトに接された経験のある方におかれましては、ご自身の状況のご整理にあたっての参考情報のひとつとしてご活用いただければと存じます。
この記事には、2026年7月〜9月にのべ323回のアクセスがありました(Googleアナリティクスのセッション数)。記事へのアクセス数であり、ご相談件数や解決実績を示すものではありません。
同じ手口による被害を防ぐために
当事務所では、お寄せいただいたご相談について、金融庁の情報受付窓口への情報提供を継続して行っています。あわせて、確認できた事実を記事として公開しています。すでに被害に遭われた方のご相談に対応することに加えて、これから同じ勧誘を受ける可能性のある方に手口を知っていただき、被害が生じる前に立ち止まる機会をつくることも、この取り組みの目的です。
AFSコーポレーションを騙るケースで、事前に気づける手がかり
- Instagramの投資広告から、グループLINEへ案内されます
- グループ内で、実在する会社の名前を示しながら投資が案内されます
- ログインが電話番号とパスワードだけで、会社情報や利用規約への導線が見当たりません
- サイトのドメインが、その会社の正規ドメインと異なります
入金の前に確認できること
- 名称が使われている会社の公式サイトに、注意喚起が出ていないか確認します
- 金融庁の「免許・許可・登録等を受けている業者一覧」で業者名を検索します
AFSコーポレーション株式会社は、自社サイトで注意喚起を公表しています。本件で案内されていたのは「app.aeonafssec.vip」というドメインで、同社の正規ドメインとは異なります。
なお、これらの手口は見分けがつきにくいよう組み立てられており、気づけなかったことに落ち度があるわけではありません。勧誘を受けている段階でお気づきになれば、入金をやめるという選択ができます。ご家族やご友人が同様の勧誘を受けている場合にも、本記事が判断の材料になれば幸いです。
同じような勧誘を受けた方、実際に被害に遭われた方は、本記事末尾の情報提供フォームからお知らせいただけます。お寄せいただいた情報は、同種の被害を防ぐための注意喚起に役立てております。
当事務所の対応およびご相談のご案内
ART法律事務所では、SNSを入口とした投資関連のご相談を継続的にお受けしております。
本件のように、Instagram上の広告からメッセージアプリLINEのグループへ誘導され、グループ内で案内された取引用サイトへの入金後、出金申請の段階で「税金」や「保証金」といった名目による追加の支払いを求められた経過にあるご相談につきましても、お話を伺いながら、現時点で取り得る対応の整理を一緒に進めていくことが可能です。
以下のような状況にお心当たりのある方は、お気軽にご相談ください。
- Instagram上の投資関連の広告から、LINEのグループへの参加案内を受けました
- LINEグループ内で「鈴木正規」と名乗る者および「アシスタント」と称する者らによる株式投資の情報発信を受けていました
- グループ内の指示に従い、取引用サイト「AFSコーポレーション」(aeonafssec.vipほか)への登録および入金を行いました
- 新規登録時に「招待コード」の入力を求められ、グループ内で受領したコードを用いて登録を完了しました
- 取引用サイト上では利益が表示されていたが、出金を申請した段階で「税金」「保証金」「手数料」「サービス料」「審査」「違約金」といった名目で追加の支払いを求められました
- 追加の支払いを行わなければ出金できない旨の説明を受け、現在の対応にご不安を感じています
- 類似のSNS経路や勧誘手口で投資を進めてしまい、現在のご状況にご不安を感じています
SNSを介した投資関連の事案では、追加の入金をいったんやめること、関連する記録(Instagramの広告のスクリーンショット、グループLINEのトーク履歴、取引用サイトの画面キャプチャ、振込明細、登録時に用いた招待コードに関する記録等)をできる限り保全しておくことなど、初動の段階でのご対応が、その後取り得る選択肢の幅に影響する場面が生じます。
早めの段階で弁護士等の第三者にご状況をご共有いただくことで、現時点で選び得る対応の整理がしやすくなる場合がございます。
ただし、こうした初動対応をもってしても、被害回復が必ず保証されるものではありません。事案の内容や経過によっては、取り得る対応が限られる場面もある点については、あらかじめお伝えしておきたいところです。
本件のように、振込先の口座が判明している場合には、犯罪利用預金口座等に係る資金による被害回復分配金の支払等に関する法律(通称:振り込め詐欺救済法。振り込め詐欺救済法・e-Gov法令検索)に基づく口座凍結および被害回復分配金支払の手続きが、ご検討の選択肢のひとつとなる場合がございます。
もっとも、当該手続きは、対象となる口座の残高状況や、複数の被害者間における按分等の運用上の要素によって結果が左右される性質を持つため、当該手続きの利用によって被害金の全部または一部の回復が必ず実現するものではない点については、あわせてご認識いただきたい事柄です。
本記事は、AFSコーポレーション(エーエフエスコーポレーション)を名乗る取引用サイトに関して当事務所にお寄せいただいたご相談を踏まえ、関係機関である金融庁へ情報提供を行った事実をお伝えするものです。
事案の進行状況によっては、追加の入金が継続的に求められる、あるいは新たな名目の支払いが順次提示されるといった経過に発展する場合もございますので、気がかりな点がある段階で、お早めにご状況をご相談いただくことをおすすめしております。
同様のSNS経路や勧誘を受けられた方、または現在進行形でご不安を感じておられる方におかれましては、被害の継続や拡大を防ぐ観点からも、ご状況を一度整理されることをおすすめいたします。気になる点がございましたら、当事務所までお気軽にお問い合わせください。
⇒AFSコーポレーション(エーエフエスコーポレーション)のご相談はこちらから(公式LINEが開きます)
よくあるご質問(FAQ)
「AFSコーポレーション(エーエフエスコーポレーション)」を名乗る取引用サイトに関連するご相談を踏まえ、本件と類似する経過にお心当たりのある方からお寄せいただきやすい疑問について、ご状況のご整理にお役立ていただける範囲で、当事務所の現時点での認識を整理いたします。
Q:LINEグループ内で「鈴木正規」と名乗る者が株式投資の情報を継続的に発信していましたが、当該人物は本物の投資家や金融関係者と考えてよいのでしょうか?
A:ご相談者様が参加されていたLINEグループ内には、「鈴木正規」と名乗る者および「アシスタント」と称する者らが参加し、株式投資に関する情報が日常的に発信されていた旨を伺っております。もっとも、SNS上で名乗られた氏名や役割と、当該人物の実在および身元との関係について、利用者の側から客観的に確認することは、一般に容易ではありません。
金融商品取引法では、不特定多数の者を相手方として投資の勧誘等を業として行う場合、原則として金融商品取引業の登録を受ける必要があるとされています(金融商品取引法・e-Gov法令検索)。
LINEグループ内で実名と肩書きを伴って情報発信が行われていたとしても、当該発信者および運営者が、必要な登録を受けた事業者・関係者であるかどうかは、別途、金融庁公表の金融商品取引業者登録一覧等を通じて確認することが可能な事柄です。
あわせて、AFSコーポレーション株式会社およびイオンフィナンシャルサービス株式会社が2026年3月25日付で公表した注意喚起では、「AFS証券」「上場計画」を名乗った勧誘について、当該グループとは一切無関係である旨が、明示的に表明されています。SNSグループ内で発信されていた情報について、第三者からの公表情報と照らし合わせていただくことが、ご状況のご整理にあたっての手がかりとなる場合がございます。
Q:出金申請を行った際に「税金」「保証金」の名目による追加の支払いを求められましたが、これらは正規の手続きとして必要なものでしょうか?
A:本件のように、画面上で利益が表示された後の出金申請の段階に至って初めて「税金」「保証金」「手数料」「サービス料」「凍結解除料」といった、それまで説明されていなかった名目による追加の支払いを新たな条件として提示されるという経過は、SNSを起点とする投資関連の事案において、繰り返し報告されている類型のひとつです。
正規の証券会社や金融商品取引業者を通じて行われる取引においては、税金については所定の源泉徴収手続きを経て処理されるのが一般的であり、利用者が利益分とは別個に追加の入金を行うことを、出金の前提条件として求められる場面は、通常生じません。また、保証金が必要となる取引の場合には、その必要性および金額の根拠が、契約締結前の段階で書面等を通じて明示されているのが通例です。
出金の段階で、それまで言及されていなかった名目の支払いを新たに求められた場合には、お振込みに応じる前の段階で、ご状況全体を一度ご整理いただく機会を設けられることが、お役に立つ場面が生じうるものと考えております。なお、追加の支払いを行わなければ出金できない旨の説明がなされた状況では、すでにお振込みが進んでしまった金額の取扱いについても、あわせてご整理が必要となる場面が生じます。
Q:新規登録の段階で招待コードの入力を求められましたが、正規の投資サービスでも招待コード制が用いられることはあるのでしょうか?
A:正規の金融サービスにおいても、紹介プログラムや既存利用者向けの限定キャンペーンの一環として、招待コードや紹介コードが用いられる場合は存在します。もっとも、その場合の招待コードは、通常、サービス利用全体の前提条件として位置付けられているのではなく、特典付与・優遇条件の付与等の付随的な要素として用いられるのが一般的です。
招待コードを保有していない利用者であっても、サービスへの新規登録自体は通常の経路で行えるよう設計されているのが、正規サービスにおける典型的な構成といえます。
これに対して、新規登録の完了に招待コードの入力を必須とし、招待コードを保持していない第三者は登録手続きそのものを進められない構成は、登録に至る経路をあらかじめ運営側が許可した利用者のみに限定する性質を持ちます。
本件においては、Instagram広告経由で参加されたLINEグループ内において招待コードの提供を受けていた旨が確認されており、招待コードの取得経路自体が、SNS上の閉鎖的な勧誘ルートに依存する形となっていました。
サービスの利用にあたって招待コードを求められた場合には、当該コードがどのような経路から提供されたものか、サービス全体の運営者および提供事業者がどのような立場の者であるかを、登録手続きを進められる前の段階で、あわせてご確認いただくことが、状況のご整理にあたっての手がかりとなります。
⇒AFSコーポレーション(エーエフエスコーポレーション)のご相談はこちらから(公式LINEが開きます)
当事務所では、Instagram上に表示された投資関連の広告を入口として、メッセージアプリLINEのグループへ誘導され、グループ内に「アシスタント」と称する者が参加する形で投資情報が継続的に発信されていた事案について、過去にも金融庁への情報提供を行っております。とりわけ、グループLINE内で投資用アプリの取得が案内され、アプリ上で取引のたびに利益が表示される構成が確認されていた事例につきまして、本件と入口から利益表示までの構造に共通する側面が認められますので、以下の記事もあわせてご参照ください。
⇒AFSコーポレーション(エーエフエスコーポレーション)のご相談はこちらから(公式LINEが開きます)
※本記事の記載内容は2026年5月の法令・情報に基づいたものであり、個別の事案に対する法的アドバイスを提供するものではありません。詳しくは当事務所の免責事項をご確認ください。

