
弁護士 有田勝浩
ART法律事務所 代表弁護士
所属 :第一東京弁護士会
登録番号:第36433号
ART法律事務所は、SNS型投資詐欺の被害に遭われた方の救済を使命として、詐欺被害の撲滅に取り組んでおります。

弁護士 有田勝浩
ART法律事務所 代表弁護士
所属 :第一東京弁護士会
登録番号:第36433号
ART法律事務所は、SNS型投資詐欺の被害に遭われた方の救済を使命として、詐欺被害の撲滅に取り組んでおります。
「ANZ」と名乗る投資のグループに招待された、あるいは「anzvip.com」というサイトで運用をすすめられて入金してしまい、出金できずに不安を感じている方もいるのではないでしょうか。名前だけを見ると、オーストラリアの大手銀行ANZを思い浮かべる方も少なくないはずです。
結論から述べると、anzvip.comは実在するANZ銀行とは別に2026年に登録された新しいドメインで、運営者の情報も公開されていません。当事務所では、こうした特徴から投資詐欺の疑いが強いサイトと考えています。
すでに入金してしまった場合でも、送金の経緯や送金先によっては被害回復を目指せる可能性があります。ただし、回復が必ず保証されるわけではありません。早い段階で証拠を保全し、専門家に相談することが現実的な一歩になります。
- 本件について、ART法律事務所は金融庁の情報提供窓口へ情報提供を行いました。
- anzvip.com は、ドメイン登録が2026年3月で、登録者が非公開の新しいサイトです。実在のANZ銀行の公式サイトとは確認できません。
- 実在のANZ銀行は日本の個人向け業務を2022年末に終了しており、「ANZ」を名乗って日本の個人へ投資を勧誘する形は、その事業内容と食い違います。
- 入金後に出金できない、追加の支払いを求められるといった状況は、早めの相談が大切です。送金先や送金時期の特定が、返金を考えるうえでの出発点になります。
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ANZを騙る投資勧誘に関する金融庁への情報提供
本記事の公開後に寄せられたご相談をふまえ、当事務所はANZを名乗る投資勧誘について金融庁へ情報を提出しました。
提出先は金融庁の「SNS上の投資詐欺が疑われる広告等に関する情報受付窓口」です。
今回の事案では、Instagramの広告から「VIP/池田・コアーサークルクラブ」というグループLINEへ誘導されています。以下が提出内容の概要です。
| サイト名 | ANZ(なりすまし) |
|---|---|
| グループLINE名 | VIP/池田・コアーサークルクラブ |
| SNSの種類 | |
| 偽広告等を特定するための情報 | Instagram上で投資に関する広告を見つけ、興味を持ってタップしたところ、グループLINEへ誘導されました。 |
| 偽広告等の概要 | Instagram上で投資に関する広告を見つけ、興味を持ってタップしたところ、グループLINEへ誘導されました。 |
| なりすまされている著名人等の名前 | 本田健、およびオーストラリア・ニュージーランド銀行 |
| なりすまされている著名人等による注意喚起情報 | 警察庁(@NPA_KOHO)による注意喚起の投稿 |
| クローズドチャット(LINEのグループなど)への誘導の有無 | あり |
| 上記が「あり」の場合、クローズドチャットのリンク先が特定できる情報 | URL等はありません。グループLINE名は「VIP/池田・コアーサークルクラブ」です。 |
| 広告等から特定のウェブサイトへ遷移されることの有無 | あり |
| 上記が「あり」の場合、遷移されるウェブサイトのリンク先が特定できる情報 | 偽サイト名:ANZ(なりすまし)/偽サイトのURL:https://m.coinpil.vip/#/ |
当事務所が確認できた範囲では、金融庁が公表する無登録業者の一覧に、提出したサイト名やURLと一致する記載はありませんでした。
実在のANZ銀行や、名前を使われた著名人ご本人がこの勧誘に関与していることを示す情報も確認できていません。
- 遷移先はm.coinpil.vip。anzvip.comとは別のドメイン
- ANZの名称を掲げて勧誘する点は共通
- 出金の際に税金の名目で追加送金を求める点も共通
- グループLINE名は「VIP/池田・コアーサークルクラブ」
- 運営者が同一かどうかは確認できず
運営者が同一かどうかまでは分かりません。実際にアクセスしたURLとグループLINEの名称は、送金先をたどるうえで手がかりになります。
⇒ANZを騙る投資勧誘のご相談はこちらから(公式LINEが開きます)
「ANZ」とはどんな銀行か|実在するANZ銀行の概要
まず、「ANZ」という名称そのものを整理しておきます。ここを押さえておくと、anzvip.com が実在のANZと結びつくサイトなのかどうかを、ご自身でも判断しやすくなります。
ANZ銀行の基本情報
ANZは、正式名称を Australia and New Zealand Banking Group Limited(ABN 11 005 357 522)という、オーストラリアを代表する大手銀行のひとつです。1835年の設立以来の長い歴史をもち、オーストラリア証券取引所(ASX)やニュージーランド証券取引所(NZX)にも上場しています。
事業はオーストラリア・ニュージーランドを中心に、アジア太平洋など世界の30近くの国・地域へ広がっています。蓮(ロータス)をかたどったロゴでも知られる、実在の金融機関です。
日本でも古くから事業を行っており、1985年に東京支店を開設しました。現在も東京と大阪に拠点を置いています。日本での登録は、関東財務局長(登金)第622号の登録金融機関で、全国銀行協会および日本証券業協会に加入しています。つまり名称そのものは、長年にわたり信頼されてきた銀行のものなのです。
日本でのANZの現在|個人向け業務はすでに終了している
ここが、今回の判断に直結する重要な事実です。実在のANZは、日本国内の個人向け(リテール)業務を2022年12月末で終了しました。希望する顧客の口座などは、業務提携先であるSBIホールディングス(SBI新生銀行・SBI証券)へ引き継がれています。現在のANZの日本での活動は、主に法人や機関投資家を対象とするものへと移りました。証券業務については、2018年に金融庁の承認を受けたANZ証券株式会社が担っています。
言いかえると、実在のANZがいま日本に住む個人へ向けて新たに投資運用を勧誘することは、公式の事業内容としては考えにくい状況です。この点は、後ほど anzvip.comを見極めるうえでの大切な手がかりになります。
ANZ銀行自身が「なりすまし」に注意を呼びかけている
ANZは、自社の名前をかたる「なりすまし詐欺」について、公式に注意を呼びかけています。銀行を装った偽サイトやSNS広告を入口に、偽の投資口座などへ送金させる手口があるとして、ANZのセキュリティ案内でも警告が出されています。
詳しくは ANZのセキュリティセンター(外部サイト・英語)をご確認ください。実在の銀行が自ら警告を出しているという事実は、「ANZ」という名称が詐欺に使われやすい現状を表しています。
ANZを騙るanzvip.comが詐欺だと疑われる理由

以上の実在ANZの事実を踏まえると、anzvip.com にはいくつもの疑問点が浮かびます。当事務所が公開情報を確認した範囲では、次の点から投資詐欺の疑いが強いと考えています。
- 実在ANZの事業内容と食い違う: 前述のとおり、実在のANZは日本の個人向け業務を2022年末に終えています。それにもかかわらず「ANZ」を名乗り、日本の個人へ投資運用を勧誘する形は、公式の事業実態と整合しません。
- 勧誘の入口がSNSやネット広告: SNSやネット広告をきっかけにLINEのグループへ誘導し、招待コードを使って参加させたうえで投資へ進ませる、という流れの相談が当事務所にも寄せられています。正規の登録金融機関が、面識のない個人をこうした経路で勧誘することは想定しにくいといえます。
- 運営者情報が確認できない: サイト上で、運営会社・所在地・責任者といった情報を確認できません。後述するドメイン情報(Whois)でも、登録者は非公開とされています。
なお、SNSをきっかけにした投資勧誘の被害は全国で増えており、国民生活センターも注意を呼びかけています。手口の全体像については、国民生活センターのロマンス投資詐欺に関する案内(外部サイト)も参考になります。
▶ anzvip.comの入金や出金でお困りの方は、こちらから状況をお聞かせください
anzvip.comの独自調査|Whois・第三者の危険判定・金融庁照合
当事務所では、相談内容の裏づけのために、サイトのドメイン情報や公開情報を独自に確認しています。ここでは、その結果を整理します。返金を考えるうえでは、誰が・いつ・どこへお金を動かしたのかを特定できるかが重要になるため、運営の実態に関する事実を押さえておく意味は大きいといえます。
ドメイン情報(Whois)の確認結果
anzvip.comのドメイン登録情報を確認したところ、以下のとおりでした。実在の大手銀行が長年運用してきたドメインとは、登録時期や登録者の扱いが大きく異なります。
| ドメイン名 | anzvip.com |
|---|---|
| 登録日 | 2026年3月30日 |
| 最終更新日 | 2026年6月16日 |
| 運用期間 | 約86日(2026年6月24日時点) |
| レジストラ | NameSilo, LLC |
| 登録者 | 非公開(プライバシー保護サービス経由) |
| ネームサーバ | Cloudflare(adel.ns.cloudflare.com ほか) |
| ステータス | active(有効) |

登録から数か月という新しいドメインで、登録者がプライバシー保護サービスにより非公開とされている点は、運営主体をたどりにくくする一因です。返金を目指す場面では、送金先の口座や送金の時期から相手方を特定していく作業が中心になります。だからこそ、入金前後のやり取りや送金の記録を残しておくことが、後の手続きを左右します。冒頭で触れたとおり、長い歴史をもつ実在のANZが運用する公式サイトとは、登録時期も登録者の扱いも大きく異なっています。
正規のANZが使うドメインとの違いも明確です。 実在のANZが公式に使うアドレスは、anz.com・anz.com.au(オーストラリア)・anz.co.nz(ニュージーランド)・日本向けの anz.co.jp など、ブランド名「anz」をそのまま用いたものです。
これに対して今回のサイトのアドレスはanzvip.comで、「anz」に「vip」を足した、公式とは別の文字列になっています。画面では「ANZ」を掲げていても、ドメインは正規のものと一致しません。この食い違いは、なりすましを見分けるうえで分かりやすい手がかりになります。
第三者によるサイトの危険判定
anzvip.comには、大手セキュリティソフトのNortonが「既知の危険なWebページ」として遮断をかけています。当事務所が確認した際にも、サイトを開こうとすると次の警告画面が表示され、本体のページには進めませんでした。第三者のセキュリティ事業者が危険サイトとして登録している事実は、サイトの性質を判断する材料のひとつになります。

金融商品取引業の登録の確認
日本に住む人へ向けて投資の勧誘を行う場合、海外の事業者であっても、原則として金融商品取引業の登録が必要です。これは 金融商品取引法(e-Gov法令検索)に定められた仕組みです
anzvip.comについては、運営者が公開されておらず、登録の有無を確認できる手がかりも見当たりませんでした。金融庁が海外の無登録業者として公表している一覧を見ても、いまのところ「anzvip」という名称での記載は見当たりません。
もっとも金融庁は、この一覧に載っていない業者であっても無登録の営業を行っている場合があるとして注意を促しており、掲載の有無にかかわらず慎重な確認が欠かせないといえます。ご自身でも、すすめられた事業者が登録を受けているかどうかは、金融庁の登録業者一覧(外部サイト)や無登録業者一覧(外部サイト)で照合できます。
実在のANZと同一視せず、目の前のサイトが何者かを切り分けて確認することが大切です。
公開後に確認できた名称と名目(2026年8月28日現在)
本記事の公開後にお寄せいただいたご相談から、掲載の時点では確認できていなかった名称と名目が判明しました。同一の案件かどうかを判断する材料になりますので、あわせて掲載いたします。
- 別表記:ANZプロジェクト
当事務所では、これらの名称で案内された場合も同じ案件として扱い、ご相談を承っております。
anzvip.com のケースで残しておきたい証拠
返金や被害回復を検討する際は、相手方や送金の流れを示す記録が手元にあるかどうかが、その後の見通しを大きく左右します。anzvip.comに関しては、次のものを消さずに保存しておいてください。
- サイトの画面(トップページ・登録・ログイン画面・招待コードの入力画面・残高や利回りの表示など)のスクリーンショット。
- LINEのグループやトーク、勧誘してきた相手のアカウント名・プロフィールがわかる画面。
- 銀行振込の控え、振込先の口座名義・口座番号、振込日時がわかる明細。
- 「税金」「保証金」「手数料」など、出金のために追加の支払いを求められたやり取りの記録。
これらは、相手方の特定や交渉、各種手続きの場面で手がかりになります。一般的な初期対応の流れについては、当事務所の関連ページでもご案内しています。
▶ anzvip.comの入金や出金でお困りの方は、こちらから状況をお聞かせください
anzvip.com で入金した場合返金は目指せるのか
「入金したお金は戻るのか」という点は、もっとも気になるところだと思います。被害回復ができるかどうかは、送金の手段・送金先・経過した時間・相手方を特定できるかといった事情によって変わってきます。anzvip.comのケースでは、銀行振込で送金している方が中心とみられ、振込先の口座をたどれるかが一つの大きな分かれ目です。
送金先や送金時期を特定できれば、状況に応じた手続きを検討できます。一方で、相手方が資金を移してしまっている場合など、回復が難しい場面があるのも事実です。被害回復が必ず保証されるわけではありません。そのうえで、時間が経つほど資金の追跡は難しくなりやすいため、早めに動くことが大切です。具体的にどの手段を取りうるかは、お手元の証拠を拝見しながら個別にご説明します。
取りうる手続きは、送金の手段によって変わってきます。銀行振込で送金していたケースでは、振込先の口座に着目した手続き(振り込め詐欺救済法(e-Gov法令検索)に基づく口座凍結など)が選択肢の一つです。どの程度見込めるかは送金の方法や時期、手元に残っている記録によって一件ごとに変わるため、個別の確認が欠かせません。
なお、SNS型の投資勧誘の被害状況や相談先については、国民生活センターの案内(外部サイト)でも確認できます。
「返金できる」とうたう業者・回収詐欺へのご注意
投資の被害が表面化したあと、「失ったお金を取り戻せる」「先に費用を払えば回収する」といった連絡が来ることがあります。こうした誘いには、二次被害につながるものが含まれます。費用や進め方を判断する前に、相手が本当に依頼先としてふさわしいかを、ご自身で確かめてください。
弁護士に依頼を検討する場合は、その弁護士が実在し、所属する弁護士会に登録されているかを確認できます。日本弁護士連合会の弁護士検索(外部サイト)で照合できますので、費用や方針は弁護士本人に直接ご確認ください。当事務所も、いたずらに不安をあおる進め方はいたしません。
anzvip.com・ANZを名乗る投資に関するよくあるご質問
- 「ANZ」と名乗る投資の勧誘を受けました。実在のオーストラリアの銀行ANZと関係はありますか?
-
確認できた範囲では、関係は認められません。実在のANZ銀行は登録金融機関ですが、日本の個人向け業務を2022年末に終了しています。一方で anzvip.comは2026年に登録された別のドメインで、運営者も非公開です。名前が同じでも、別物として切り分けて考える必要があるでしょう。
- すでに anzvip.comへ銀行振込で入金してしまいました。返金は可能ですか?
-
送金先や送金時期を特定できるかどうかによって、被害回復を目指せる場合があります。ただし、回復が必ず保証されるわけではありません。時間が経つほど追跡は難しくなりやすいため、振込の控えややり取りを保存したうえで、早めにご相談ください。
- 「税金や保証金を払えば出金できる」と言われました。支払うべきでしょうか?
-
出金の前に追加の入金を求める進め方は、投資詐欺で典型的にみられるものです。支払っても出金できないケースが目立ちます。応じる前に、いったん立ち止まって専門家にご相談いただくことをおすすめします。
- anzvip.comは金融庁に登録されていますか?
-
日本居住者へ投資を勧誘するには、原則として金融商品取引業の登録が必要です(金融商品取引法・e-Gov法令検索)。anzvip.comについては登録を確認できる情報が見当たりません。金融庁の登録業者一覧・無登録業者一覧でご自身でも照合できます。
ご相談の流れ・費用について・当事務所について
当事務所は、詐欺被害の返金・被害回復を中心に取り組んでいます。anzvip.comや「ANZ」を名乗る投資でお金を動かしてしまった方は、まずは状況をお聞かせください。初回のご相談は無料で承っています。お手元の証拠を拝見し、取りうる選択肢と費用の見通しを、ご依頼の前に分かりやすくご説明します。
ご相談の窓口は、公式LINEまたはお電話です。お話しいただいた内容は、解決に向けた検討のために用います。費用についても、着手の前に書面でお示ししますので、ご納得のうえでお進めいただけます。
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※本記事の記載内容は2026年6月の法令・情報に基づいたものであり、個別の事案に対する成果を保証するものではありません。詳しくは当事務所の免責事項をご確認ください。



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