
弁護士 有田勝浩
ART法律事務所 代表弁護士
所属 :第一東京弁護士会
登録番号:第36433号
ART法律事務所は、SNS型投資詐欺の被害に遭われた方の救済を使命として、詐欺被害の撲滅に取り組んでおります。

弁護士 有田勝浩
ART法律事務所 代表弁護士
所属 :第一東京弁護士会
登録番号:第36433号
ART法律事務所は、SNS型投資詐欺の被害に遭われた方の救済を使命として、詐欺被害の撲滅に取り組んでおります。
Instagramで親しくなった相手からティーング倶楽部という名前を出され、指定された口座への振込を求められていませんか。
公表されている被害では、やり取りがLINEへ移ったあと、そのつど別の個人名義口座へ何度も振込を指示されています。
送金を重ねたあとに、返金のための費用だと言われて追加の振込を促された例もあります。当事務所が2026年8月16日に調べた範囲では、運営会社名も所在地も見当たりません。
相手が誰なのかを確かめる手段がないまま、送金だけが進む構図です。この記事では、当事務所の照合結果と、振込先の性質から返金をどこまで目指せるのかを整理します。
- ティーング倶楽部の運営会社・所在地・公式サイトは公開情報から確認できません。
- 金融庁の登録業者一覧と無登録業者一覧のいずれにも、同じ名称は見当たりませんでした。
- 送金先はそのつど変わる個人名義の口座で、事業の支払先としては説明がつきません。
- 銀行振込であれば口座の凍結によって被害回復を図れる余地はあるものの、全額が戻る保証はありません。
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ティーング倶楽部とは|公開情報から分かること
ティーング倶楽部は、SNSやメッセージアプリのやり取りの中でだけ登場する呼称です。会員制のサービスなのか、出資を募る団体なのかも、公開された資料からは判別できません。
公開情報をたどっても、この名称に対応する公式サイトも運営元の記載も見つかりません。名前だけが先に示され、中身を裏づける情報がない状態です。
送金を求める側の正体が分からないという一点が、本件の出発点です。ここではまず、公開情報から何が分かり、何が分からないのかを切り分けておきます。
公式サイト・運営会社の情報が確認できない
通常、団体名やサービス名を検索すれば、事業内容を説明したページや会社概要にたどり着けます。ティーング倶楽部については、その入口が見当たりません。
当事務所は、次の項目を順に確認しました。
- 公式サイト・アプリの有無
- 運営会社の名称と法人としての登記
- 所在地および代表者の氏名
- 電話番号・メールアドレスなどの連絡先
- 特定商取引法にもとづく表記
いずれも見当たりません。会費や出資金を扱う団体であれば、責任の所在を示す表記が用意されているのが通例です。
それが一切ないまま金銭の授受だけが進んでいる点に、まず注意が必要です。
やり取りがSNSとメッセージアプリの中で完結する
公表されている情報によれば、接触の入口はInstagramで、その後はLINEに移って個別のやり取りが続きます。案内も送金の指示も、閉じたトーク内で完結するやり方です。
この進め方には、第三者が内容を検証できないという特徴があります。公開されたページであれば誰でも記載を確かめられますが、個別のメッセージは当事者以外の目に触れません。
説明の内容がいつでも変えられ、記録も相手の都合で消せてしまいます。やり取りの画面を手元に残せるかどうかが、後の手続きを分ける要素です。
ティーング倶楽部に詐欺が疑われる理由
当事務所は、公表されている被害の内容と、公的な一覧との照合結果をあわせて検討しました。そこで浮かび上がるのが、通常の取引としては説明のつきにくい複数の点です。
ここでは根拠を4つに分けて示します。いずれも推測ではなく、確認できた事実にもとづくものです。当てはまる項目が多いほど、追加の送金は控えるべき状況といえます。
運営主体が分からないまま送金だけを求められる
お金を払う相手が誰なのかを確認できない取引は、それだけで異例です。契約書も、請求書の発行元も、問い合わせ窓口も示されていません。
トラブルが起きたとき、正規の事業であれば運営者に説明を求められます。連絡先が個人のアカウントしかない場合、その相手が応答をやめた時点で、たどる先がなくなります。
責任を負う主体が存在しない構造そのものが、最初の危険信号です。名前を出されただけで実体を確認できないなら、送金の判断は保留してください。
送金先が複数の個人名義口座でそのつど変わる
公表されている情報では、振込先として指定されるのは法人ではなく個人の名義で、しかも回を重ねるごとに口座が変わるとされています。
事業として代金や会費を受け取るのであれば、受け皿となる口座は基本的に固定されます。経理上も、毎回別の個人口座へ入金させる理由が見当たりません。
口座が次々と切り替わる背景には、金融機関に利用を止められる前に受け取りを終える、という事情が想定されます。この点は、後述する返金の見通しを左右する事情でもあります。
送金の名目を説明されても資金の使いみちを確かめられない
送金を求める際には、何らかの名目が示されるのが常です。しかし、その資金がどこへ渡り、何に使われるのかを示す資料は提示されません。
受け取り主体が不明で、使途の裏づけもない以上、支払った金額に見合う対価が返る保証はどこにもありません。
残高や成果が画面上に示されても、それを裏づける記録は手元に残らない状態です。
払った先も、使われ方も追えない支払いは、取引ではなく一方的な資金の移動に近いといえます。
「返金には費用が必要」として追加の送金を求められる
公表されている被害ではまとまった額を送ったあとに、手数料さえ払えば全額を戻せると告げられ、追加の振込を促された経過が報告されています。
取り戻したいという気持ちにつけ込む形で、被害額が膨らんでいく流れです。追加で支払っても資金が戻る根拠は示されず、別の名目で次の請求が続くおそれもあります。
返金の条件として先に金銭を求められた時点で、それ以上の送金は止めてください。この局面で踏みとどまれるかどうかが、被害額の分かれ目になります。
ティーング倶楽部の独自調査|当事務所が照合した範囲
返金を目指す場面では、誰に対して、どの口座へ支払ったのかを特定できるかどうかが結果を左右します。
そこで当事務所は、ティーング倶楽部という名称について、公開されている情報源と公的な一覧を順に照合しました。
確認日は2026年8月16日です。結果は次のとおりです。
| 照合した項目 | 当事務所が確認した結果 |
|---|---|
| 公式サイト・アプリ | 確認できず |
| 運営会社名・所在地・代表者 | 確認できず |
| 電話番号・メールアドレス | 確認できず |
| 金融庁「免許・許可・登録等を受けている事業者一覧」 | 該当する記載なし |
| 金融庁「無登録で金融商品取引業を行う者の名称等」(令和8年7月22日更新) | 該当する記載なし |
| 公的機関による名指しの注意喚起 | 確認できず |
| 報告されている送金先 | 複数の個人名義口座 |
ドメインを持つ業者であれば、登録日や登録者から運営の輪郭をたどれます。本件はサイトそのものが存在せず、たどる出発点が用意されていません。
そのため、請求の相手方を確定する作業は、送金の記録から逆算していくことになります。
金融商品取引業の登録の確認
ティーング倶楽部の名称で出資や投資を持ちかけられていた場合、金融商品取引法が定める登録が必要になります。拠点が海外にあっても、日本に住む人を相手にする以上は変わりません。
当事務所が金融庁「免許・許可・登録等を受けている事業者一覧」と金融庁「無登録で金融商品取引業を行う者の名称等について」を確認したところ、いずれにも同じ名称の記載はありませんでした。
後者の一覧は、警告を行った時点で無登録営業を確認できた相手を掲載するものです。一覧に名前がないことは、適法だという証明にはなりません。
登録の有無と、詐欺にあたるかどうかは、切り分けて考える必要があります。
公的機関の公表資料との照合
SNS上で親しくなった相手と関係を築いたうえで金銭を求める流れは、警察庁「SNS型投資詐欺」でも類型として取り上げられています。
これらは特定の団体を名指ししたものではなく、当事務所がティーング倶楽部について確認したものでもありません。あくまで参考情報として示すものです。
もっとも、接触から送金までの流れには重なる部分がみられます。類型として知られた経過をたどっている点は、判断材料になります。
ただし両者の直接の関係を裏づける情報は、現時点でありません。
送金先の口座が返金では唯一の手がかりになります
運営主体を公開情報から追えない以上、返金の手続きは、実際に資金が入った口座から組み立てるほかありません。振込の記録は、相手方につながる数少ない実物の証拠です。
弁護士は日本弁護士連合会「弁護士会照会制度について」にもとづき、金融機関へ照会を行える場合があります。照会で確認を求めるのは、主に次の情報です。
- 振込先口座の名義人の氏名
- 名義人の住所などの連絡先
- 口座の取引の状況
氏名や住所を知らされていない相手でも、口座を起点に請求先を絞り込める余地があります。
振込日と口座番号が分かる記録は、必ず手元に残しておいてください。回答が得られるとは限りませんが、これがなければ最初の一歩を踏み出せません。
公開後に確認できた名称と名目(2026年8月28日現在)
本記事の公開後にお寄せいただいたご相談から、掲載の時点では確認できていなかった名称と名目が判明しました。同一の案件かどうかを判断する材料になりますので、あわせて掲載いたします。
- 案内に使われたアドレス:https://www.e-edcm.com
- 別表記:e-edcm.com、E.EDCM
- グループ名・プラン名:QFGクラブ、KKRクラブ、KGAクラブ、H15-SCクラブ、GHGクラブ
- 名乗られた氏名:田中信也、江川正昭、森川哲信
- 請求された名目:信用
- 報告された送金の手段:手渡しでの受け渡し
当事務所では、これらの名称で案内された場合も同じ案件として扱い、ご相談を承っております。
ティーング倶楽部のケースで残しておきたい証拠
本件は、相手を示す手がかりがSNSとメッセージアプリの中にしかありません。アカウントが削除されれば、勧誘の経過を後から再現する術がなくなります。
公開されたサイトがないぶん、手元の画面と入出金の記録が、そのまま相手方を追うための材料になります。次のものを消さずに保全してください。
- 接触したInstagramのアカウント名・ID・プロフィール画面
- ティーング倶楽部の名称が出てくるLINEのトーク全体
- 振込先を指示された画面(名義・金融機関・口座番号が写るもの)
- 振込明細、通帳の記帳、ネットバンキングの取引履歴
- 返金の費用を求められたときのメッセージ
スクリーンショットは、日時が画面に表示された状態で撮っておくと経過をたどりやすくなります。
相手のアカウントが消えたあとでも、手元に画像が残っていれば手続きを進められる場合があります。
証拠が手元にあるうちに、公式LINEで状況をお聞かせください
返金の見通し|送金手段によって見通しが分かれます
被害回復の可能性は、どの手段で送ったかによって大きく変わります。とりうる手続きが手段ごとに異なるためです。
公表されている被害では、送金の中心は銀行振込とされています。銀行振込であれば、口座を起点とした手続きに進める余地があります。以下、送金手段ごとの見通しです。
ご自身がどちらに当てはまるかで、次に取るべき行動が変わります。まずは通帳やアプリの履歴で、送金の方法をご確認ください。
銀行振込で送金していた場合
まず検討したいのが、振り込め詐欺救済法を使った口座の凍結です。金融機関へ届け出て凍結が認められれば、残った資金の分配を受けられる場合があります。
ただし、分配を受けられるのは口座に残された金額の範囲にとどまります。すでに引き出されていれば、戻る額はごくわずか、あるいはゼロです。
本件のように口座が次々と切り替わる場合、資金は短期間で移されていると考えるのが自然です。動き出しが早いほど、残高が残っている見込みは大きくなります。
このほか、相手方を特定できたときは、民法にもとづく請求という選択肢もあります。ただし全額が戻る保証はなく、時間とともに見込みは下がるのが実情です。
暗号資産や電子マネーで送金していた場合
暗号資産で送っていた場合、銀行口座を凍結するという手段そのものを使えません。資金の移動先をたどるには、送金先アドレスの追跡と、海外の取引所からの協力が必要になります。
電子マネーやギフト券のコードを伝えた場合も同様で、受け取った側がすぐ換金できてしまうため、回収の入口が見つかりにくいのが実情です。
当事務所では暗号資産による送金のみのご相談については、回収の見込みが立ちにくいため、お力になれない場合がございます。銀行振込が混ざる場合は、その部分をご相談ください。
返金をうたう業者にはご注意ください
本件では、返金の条件として費用を求められる流れが報告されています。同じ構図が、被害に気づいたあとにも形を変えて現れるのです。
「調査すれば取り戻せる」と持ちかけ、着手の名目で先に高額な費用を求める事業者が存在します。先に払わせるという点で、被害の局面と手口の骨格が変わっていません。
報酬を受け取って返還交渉を代理できるのは、弁護士法第72条により原則として弁護士に限られます。調査会社や個人が交渉そのものを引き受けることはできません。
依頼を検討する際は、費用と進め方を弁護士本人の口から確かめてください。実在は日本弁護士連合会「弁護士検索」で確認できます。
ティーング倶楽部に関するよくあるご質問
- ティーング倶楽部の運営会社はどこですか。
-
2026年8月16日時点で、運営会社名も所在地も代表者も特定できませんでした。金融庁の2つの一覧にも記載がありません。相手が誰かを確かめられないまま、送金だけが進む状態です。
- 振込先が毎回違う個人名義の口座でした。おかしいと考えるべきでしょうか。
-
事業として代金を受け取るなら、口座は通常固定されます。回ごとに別の個人名義へ変わるのは、口座が使えなくなる前に資金を集め切る動きとみられます。振込日と名義は必ず控えてください。
- 「費用を払えば全額返金する」と言われています。支払えば戻ってきますか。
-
資金が戻る根拠は示されていません。先に金銭を払わせる形は、被害を広げる典型的な流れです。支払っても、次は別の口実で請求が届くだけになりかねません。追加の送金は止めてください。
- 検索してもティーング倶楽部の情報がほとんど出てきません。それだけ安全ということですか。
-
むしろ逆です。勧誘が閉じたトークの中だけで進むため、第三者が内容を検証できません。情報が少ないことは、実態を確認できないことを意味します。送金は控えてください。
- 金融庁の無登録業者の一覧に載っていませんでした。問題のない相手なのでしょうか。
-
この一覧に載るのは、金融庁が警告を出した時点で無登録の営業を確認できた相手だけです。記載がないことは、適法の証明になりません。登録の有無と詐欺該当性は、切り分けて考えてください。
ご相談の流れ・費用について
ティーング倶楽部のように相手方の情報が乏しい案件でも、初回のご相談は無料です。最初にうかがうのは、次の3点になります。
- 送金の手段と時期
- 振込先の口座名義
- 残っているやり取りの範囲
この3点がそろうと、とりうる手続きの見当がつきます。着手金と報酬金の考え方は事前にご説明したうえで、書面でご確認いただいてからの受任です。
ご相談の段階で費用が発生することはありません。
回収の見込みが立ちにくい事案については、その旨を正直にお伝えし、無理に受任することはいたしません。まずは現状の把握から着手しましょう。
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※本記事の記載内容は2026年8月の法令・情報に基づいたものであり、個別の事案に対する成果を保証するものではありません。詳しくは当事務所の免責事項をご確認ください。



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