電通を騙る偽サイト(dentsu-global.com)の副業詐欺|手口と返金の可能性

電通を騙る副業詐欺の手口と返金について解説する記事のアイキャッチ
この記事の監修者
ART法律事務所 代表弁護士 有田勝浩

弁護士 有田勝浩

ART法律事務所 代表弁護士
所属  :第一東京弁護士会
登録番号:第36433号

ART法律事務所は、SNS型投資詐欺の被害に遭われた方の救済を使命として、詐欺被害の撲滅に取り組んでおります。

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ART法律事務所は、SNS型投資詐欺の被害に遭われた方の救済を使命として、詐欺被害の撲滅に取り組んでおります。

SNSで知り合った相手からLINEに移り、「電通」の名前が掲げられた副業サイトを案内された。

商品を評価するだけの作業だと聞いていたのに、途中から振込を求められた。そうした経緯で不安を抱えてはいないでしょうか。

当事務所が確認したところ、案内先とされる dentsu-global.com は、2026年3月10日に取得されたドメインでした。

その28日後にあたる同年4月7日、株式会社電通は自社や社員を装った勧誘について、公式サイトで注意を呼びかけています。

正規の電通が用いるのは dentsu.co.jp というドメインで、両者は別物です。電通の名を掲げて副業の参加費や追加送金を求める勧誘には、詐欺の疑いがあると考えております

本記事では当事務所がドメイン登録情報と公表資料を照合して確認した内容を示したうえで、いま残しておくべき記録と、銀行振込で送金していた場合の返金の見通しを整理します。

この記事でわかること(本件のポイント)
  • 正規の電通のサイトは dentsu.co.jp にある
  • ドメイン登録は2026年3月10日、その28日後に電通が注意喚起を公表
  • 作業を続ける名目で利用者側が先に振り込む構造になっている
  • 銀行振込であれば、送金先の特定と口座の凍結を検討できる
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電通を騙る詐欺の情報を提供する

目次

電通(株式会社電通)とは|公開情報から分かること

はじめに、名称を使われている側である株式会社電通について、公開されている情報を整理します。

ここで扱うのは実在する企業としての電通であり、後段で述べる勧誘とは切り離して読んでください。電通は、その名称を無断で使われた側にあたります

同社は自社サイトで、社名や社員を装った勧誘への注意を呼びかけています。名称が使われていること自体が、正規のサービスであることを示すものではありません。

国内最大手の総合広告会社としての電通

電通グループの創業は1901年にさかのぼります。株式会社電通はその中核として、広告やマーケティングから顧客体験の設計まで手がけてきました。

持株会社である株式会社電通グループは東京証券取引所に上場しており、証券コードは4324。国内の広告業界では最大手にあたります。

同社が公開しているのは広告・マーケティング分野の事業であり、個人向けに副業や投資の機会を提供する事業ではありません。公式サイトは株式会社電通でご確認いただけます。

電通の公式ドメインと dentsu-global.com の違い

今回問題となっているサイトのアドレスは dentsu-global.com です。正規の電通が使うものとは一致しません。

比較する項目株式会社電通dentsu-global.com
案内されている内容広告・マーケティング商品の評価・タップ作業
金銭の請求個人に送金を求める事業なし作業中に振込を要求
運営者の表示公式サイトに記載確認できず
サイトのアドレスdentsu.co.jp(法人登記が必要なJPドメイン)dentsu-global.com

企業名がドメインに含まれていても、その企業が運営しているとは限りません。案内されたURLは、企業名の部分だけでなく末尾まで確認してください。

なお、co.jp は日本国内で登記された法人しか取得できないドメインです。一方の .com には、そうした登記の確認が伴いません。

電通自身が公表している注意喚起

株式会社電通は2026年4月7日、公式サイトのお知らせ欄に、社名や社員をかたる投資勧誘への注意を促す告知を掲載しました。

同社は、自社のサイトやメール、SNSから投資話を持ちかけることは一切ないと明言しました。つまり、電通の名前でそうした案内が届いた時点で、正規のものではないと判断できるわけです

電通が公式サイトで発出した注意喚起
出典:株式会社電通 公式サイトのお知らせ(取得日:2026年8月13日)

ただし、この告知が名指ししているのは投資勧誘であり、本記事で扱う副業・タスク型の案内とは形式が別です。同じ告知の対象と決めつけることはできません。

それでも、名称の悪用が現に起きていると同社自身が把握している事実は変わりません。

告知の原文は株式会社電通「【ご注意】当社または当社社員を装った投資勧誘等にご注意ください。」でご覧いただけます。

電通を騙る副業勧誘で詐欺が疑われる理由

ここからは、電通の名称を掲げて行われている副業の案内について述べます。前段で説明した実在企業とは、主体が別であるという前提でお読みください。

当事務所に寄せられている情報と、公表されている資料を突き合わせると、通常の報酬型の仕事としては説明のつきにくい点が重なります。

とりわけ、働く側が先に金銭を差し出す構造は、副業の仕組みとして例を見ないものです

以下では、その流れを4つに分けて確認していきます。

SNSからLINEへ移し外部サイトへ登録させる導線

入口はSNSです。Facebookなどで知り合った相手とのやり取りや、副業を募集する広告から会話が始まります。

ある程度打ち解けた段階で、相手はLINEへの移動を促してきます。続けて送られてくるリンクを開くと、副業サイトの登録画面に進む流れ。

この導線には、企業が採用や業務委託を行う際に通常伴う手続きが一つも含まれていません。応募窓口も、契約書も、本人確認も登場しないためです。

連絡手段が個人間のメッセージアプリに閉じている点も見過ごせません。やり取りの記録が相手側の都合で消える余地が残ります。

作業を続けるために利用者が先に振り込む構造

案内される作業そのものは単純です。商品の評価ボタンを1日に数十回押すだけ、といった説明が用いられます。

ところが作業を進めていくと、「残高不足」などの理由が示され、指定された銀行口座への振込を求められます。

指示に応じない限り次の作業へ進めず、報酬の受け取りもできないと告げられる仕組み。

報酬を受け取る側が費用を立て替える必要のある副業は、一般的な形態とはいえません。この一点だけでも、仕組みを疑う理由になります。

最初に返金して信用させ要求額を引き上げる流れ

初期の段階では、振り込んだ金額と利益が実際に戻ってくる仕組みです。この体験があるために、多くの方が信用を寄せてしまいます。

しかし信用が固まった後から、要求される金額は段階的に引き上げられていきました。複数回にわたって送金したのに、今度は一切戻らないという経過。

最初の返金は、後により大きな金額を出させるための呼び水として機能しています。戻ってきた実績があること自体は、安全性の裏づけになりません。

公的機関が公表しているタスク型副業トラブルの経過(参考情報)

ここで挙げるのは一般的な注意喚起であり、電通や dentsu-global.com を名指ししたものではない点にご留意ください。当事務所が本件について確認した内容でもありません。

国民生活センターは2026年5月19日、タスク型の副業をめぐるトラブルについて注意を呼びかけました。

少額の報酬を受け取った後に振込を求められる、という相談が目立つ内容でした。

消費者庁も、令和7年2月6日付で同種の注意喚起を出しました。ミスを指摘されるなどして送金額がふくらんだ相談が各地に寄せられている、との説明です。

これらの資料と本件の直接の関係は不明であり、当事務所として結びつけているものではありません。ただ、似た経過をたどる相談が全国で積み上がっている事実は、判断の材料になります。

状況の整理だけでも、公式LINEからご相談いただけます

dentsu-global.com の独自調査

当事務所が2026年8月13日に調べた、dentsu-global.com の登録記録とサイトの表示状態は以下のとおりです。

調査対象dentsu-global.com
登録日2026年3月10日
更新日2026年3月10日(登録と同日)
運用期間約156日(2026年8月13日時点)
登録者非公開(国コードは香港)
ネームサーバーINDIE.NS.CLOUDFLARE.COM/RANDY.NS.CLOUDFLARE.COM
ドメイン登録事業者Gname.com Pte. Ltd.(シンガポール)
ステータスclientTransferProhibited

登録者の氏名も住所も伏せられており、公開情報から運営者にたどり着く手がかりがありません。国コードとして表示されているのは香港でした。

返金請求では、誰にどの口座へ送金したのかを特定できるかが結果を左右します。

運営主体を公開情報から追えない場合、請求の相手方を確定する作業から始めなければなりません

だからこそ、送金の記録が手元に残っているかどうかが重要になります。振込先の口座は、運営者につながる数少ない手がかりです。

現在サイトが表示されない状態であることの確認

2026年8月13日の時点で、dentsu-global.com へのアクセスは通りませんでした。返ってきたのは、サーバーのIPアドレスが見つからないという表示のみ。

dentsu-global.comにアクセスできない状態の画面
出典:当該ドメインへのアクセス結果(取得日:2026年8月13日)

この状態では運営会社の表示・所在地・代表者名・問い合わせ先のいずれも確認できません。規制当局の登録番号やライセンス番号の掲示についても、有無を判定できないままです。

掲示がなかったのではなく、確かめる対象そのものが失われている。ここが本件の難しい点です。

サイトが消えたことは終息ではなく、証拠が集めにくくなったことを意味します。作業画面や入金指示のスクリーンショットが手元にあれば、それが運営実態を示すほぼ唯一の資料になるはずです。

ドメイン登録日と電通の注意喚起の時系列

登録情報と公表資料を並べると、短い期間に出来事が集中していると分かります。

2026年3月10日dentsu-global.com が登録される
2026年4月7日電通が名称を装った勧誘への注意喚起を掲載
2026年8月13日当事務所の確認時点でサイトが表示されない

ドメイン登録から注意喚起までは28日です。運用期間の全体を見ても、約156日にとどまります。

長年の実績があるサービスとして案内されていたとすれば、その説明は登録情報と食い違います。運用が始まってから半年に満たない期間しか経っていません。

短期間で立ち上げ、名前が知られる前にたたむ。この時間の使い方自体が、事業としての継続性を欠いています。

金融商品取引業の登録の確認

当事務所は、金融庁が公表する2つの一覧について、「電通」および「dentsu-global.com」の記載を確認しました。いずれの名称も見当たりませんでした。

免許・許可・登録等を受けている事業者一覧該当なし
無登録で金融商品取引業を行う者の名称等(令和8年7月22日更新)該当なし

ただし、金融庁の一覧に載っていないことがただちに詐欺を意味するわけではありません。登録の有無と、詐欺にあたるかどうかは別の問題として切り分けて考える必要があります

本件は副業として案内されており、そもそも金融商品取引法の登録制度が想定する取引と同じ枠組みで測れるものではありません。登録の有無だけを安全性の目安にしないでください。

なお、無登録業者の一覧は警告書が出された時点の記録であり、網羅的な名簿ではないと金融庁自身が説明しています。掲載がないことを安心の材料にはできません。

運営者の特定について、公式LINEでご相談ください

電通を騙る副業サイトのケースで残しておきたい証拠

本件では、案内されていたサイトそのものが2026年8月13日の時点で表示されなくなっています。運営者側の情報は、外から取り直せません。

そのため、手元の端末に残っている記録が、運営実態を示すほぼ唯一の資料になります。端末の買い替えやトーク履歴の削除で失われる前に保全してください。

残しておきたい証拠
  • 副業サイトの作業画面と報酬残高の表示
  • 「残高不足」など振込を求めてきたメッセージ
  • 振込先の口座番号・名義が分かる明細
  • 最初に着金した報酬の入金記録
  • 勧誘者のSNSアカウントとLINEのトーク履歴
  • 案内されたURLが残るブラウザの履歴

優先度が高いのは、振込先の口座が分かる資料です。口座は、名前も住所も伏せられた相手にたどり着くための起点になります。

次に重要なのが、最初に報酬が着金したときの記録。「一度は支払われた」事実は、送金が任意の贈与ではなく取引を装って行われたことを裏づけます。

トーク履歴は、スクリーンショットだけでなく端末ごと残しておいてください。相手のアカウントが消えると、画面上の表示も追えなくなります。

証拠が手元にあるうちに、公式LINEで状況をお聞かせください

返金の見通し|送金手段によって見通しが分かれます

返金を目指せるかどうかは、どの手段で送金したかによって大きく変わります。取れる手続きの種類そのものが違うためです。

本件で報告されているのは、指定された口座への銀行振込です。この場合は、口座を止めて資金を確保する道が残されています。

もっとも、動ける時間には限りがあります。振り込まれた資金は短期間で引き出されることが多く、着手が遅れるほど手元に残る額は少なくなる傾向。

送金手段使える主な手続き
銀行振込口座の凍結、被害回復分配金、弁護士会照会
暗号資産口座凍結は使えず、海外取引所の協力が前提

銀行振込で送金していた場合

銀行振込であれば、振り込め詐欺救済法にもとづき、振込先口座の凍結を金融機関へ申し出る手続きが考えられます。

凍結後に残高があれば、被害回復分配金として払い戻しを受けられる可能性があります。制度の概要は全国銀行協会「振り込め詐欺救済法とは」をご覧ください。

また当事務所は、弁護士会照会制度を用いて、口座の名義人や住所を金融機関へ照会できます。相手方が特定できれば、民法上の不法行為や不当利得を根拠とする請求へ進めます。

  • 振込先の口座を金融機関へ届け出て凍結を求める
  • 弁護士会照会で名義人・住所を確認する
  • 特定できた相手方へ返還を請求する

ただし、口座の残高がすでに引き出されていれば、凍結できても配分を受けられません。この点は、あらかじめ正直にお伝えしておきたいところです。

加えて、民法724条が定める消滅時効の問題も無視できません。被害回復が必ず保証されるわけではありませんが、時間の経過とともに見込みは下がっていきます。

暗号資産で送金していた場合

暗号資産で送金していた場合、事情は大きく変わります。銀行口座が介在しないため、口座凍結という手段そのものを使えません

送金先のアドレスから資金の流れを追うことは技術的に可能です。ただし相手を特定するには、着金先となった海外取引所の協力が欠かせません。

  • 送金先アドレスと送金日時を控えておく
  • 利用した交換業者の取引履歴を保存する

当事務所では暗号資産による送金のみのご相談については、回収の見込みが立ちにくいため、お力になれない場合がございます。

銀行振込と暗号資産の両方で送金していた場合は、銀行振込の部分を対象としてご相談を承ります。まずは送金の内訳をお聞かせください。

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返金をうたう業者にはご注意ください

本件のようにサイトが消えた案件では、「消えたサイトから資金を追跡して取り戻せる」といった勧誘が届くことがあります。

しかし、報酬を受け取って返金交渉を代理できるのは、原則として弁護士に限られます。弁護士法72条が、非弁護士による法律事務の取扱いを禁じているためです。

調査会社や回収代行を名乗る相手に費用を支払っても、相手方との交渉自体を任せることはできません。調査費だけが積み上がる結果になりかねません。

依頼を検討する際は、費用と方針を弁護士本人に直接確認してください。所属と登録番号は日本弁護士連合会の弁護士検索で調べられます。

電通を騙る副業勧誘に関するよくあるご質問

電通の名前が出ていたので、大企業の副業だと思って登録しました。電通とは関係がないのですか。

株式会社電通が使う公式ドメインは dentsu.co.jp であり、dentsu-global.com とは別のものです。

同社は自社や社員を装った勧誘への注意を公表しています。社名が掲げられているだけでは、正規の事業とは判断できません。案内されたURLの末尾までご確認ください。

最初の数回は、振り込んだお金と報酬が実際に戻ってきました。それでも詐欺なのですか。

初期に少額を返す動きは、相手を信用させる目的で行われることがあります。

実際、要求額が上がった後に返金が止まった、という経過が報告されています。一度戻ったことは、安全性の裏づけにはなりません。戻ってきた金額と回数も、記録として残しておいてください。

振込先が個人名義の口座でした。企業が運営する副業でこういうことはあるのでしょうか。

企業が業務委託の費用を個人名義の口座で受け取ることは、通常は考えにくいことです。

国民生活センターも、振込先が個人名義だった相談例を公表しています。口座の名義は、必ず控えて残しておいてください。名義人は、請求の相手方を絞り込むための起点になります。

dentsu-global.com は金融庁の無登録業者一覧に載っていませんでした。問題のないサイトということですか。

この一覧は、警告書が出された時点の記録をまとめたものです。

掲載のない者でも無登録営業にあたる場合がある、と金融庁自身が説明しています。

掲載の有無は、安全性の判断材料になりません。本件は副業として案内されており、金商法とは枠組み自体が別です。

サイトが今は開きません。運営元が分からないと、返金は諦めるしかないのですか。

サイトが消えても、振込先の口座という手がかりは残されています。

弁護士会照会を通じて、名義人や住所を確認できる場合があります。送金の記録が残っているうちに、早めにご相談ください。時間が経つほど、口座の残高が失われる可能性は高まります。

ご相談の流れ・費用について

当事務所では、初回のご相談を無料で承っております。相談の段階で費用が発生することはありません。

  • 送金の時期・金額・振込先をお聞かせいただく
  • 取りうる手続きと見込みをご説明する
  • 費用をご確認いただいたうえでご判断いただく

着手金と報酬金の考え方は、ご依頼をお決めいただく前に必ず事前説明を行い、書面でご確認いただく流れです。

見込みが立ちにくい事案については、その旨を正直にお伝えし、無理にご依頼をおすすめいたしません

ご家族やご友人からのご相談、匿名でのお問い合わせにも対応しています。ご本人が話しづらい状況でも大丈夫です。

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※本記事の記載内容は2026年8月の法令・情報に基づいたものであり、個別の事案に対する成果を保証するものではありません。詳しくは当事務所の免責事項をご確認ください。

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